「2日に一度しかシャンプーしない」
「湯シャンだけでシャンプーはしません」
といったように人によっては、数日置きや使わない方もいらっしゃるのです。また反対に1日3回シャンプーをするなど、シャンプーの頻度が多い方もいらっしゃいます。
実際の所シャンプーはたくさんした方がいいのか、あまりしない方がいいのか賛否が分かれるのでわかりませんよね。そこで今回はシャンプーをする意味からどのくらいの頻度がいいのかまで詳しく解説させていただきます。
1. シャンプーの必要性

シャンプーの効果として以下のようなものが挙げられます。
・頭皮の皮脂や汚れを浮かせて洗い流す。
・髪の毛についた汚れやスタイリング剤を落とす。
・シャンプーで刺激すると血流促進になる。
・リラックス効果も期待できる。
シャンプーの一番大きな効果として、頭皮や髪の毛を清潔に保つということです。毎日生活する中で気をつけていても、髪の毛や地肌には皮脂、花粉、ホコリ、汚れが付着してしまいます。それをリセットしてくれるのが、シャンプーの主な役割となるのです。
そのシャンプーをする時に頭皮をこするように刺激するため、頭皮の血行促進へ繋がります。頭皮の血行を促進すると毛根へ栄養がしっかりと行き渡るため、健康的な毛髪の成長にも効果的です。
頭にはたくさんのツボがあり、シャンプーするとそのツボが刺激されます。それがリラックス効果を得られるというおまけのメリットもあります。好みの香りのシャンプーを選べば香りからもリラックス効果を得られるのでオススメです。
頭皮のケアとシャンプーの関係について、以下の日本皮膚科学会の記事でも詳しく解説しています。
参考にしてください。
脱毛症 Q18 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
2. シャンプーをしないと?

一部の人の間では、湯シャンといってシャンプーを使わないでお湯のみで髪の毛を洗う方法が頭皮や髪の毛にいいとされています。必要な皮脂を取りすぎないため頭皮環境が整うとされていますが、メリットとデメリットが存在します。
湯シャンのメリット
湯シャンには下記のようなメリットがあります。
・皮脂を取りすぎないため乾燥しにくい
・かゆみが改善される
・抜け毛予防になる
頭皮は自分で出している皮脂によって表面を守りバリア機能を保っています。皮脂が多すぎてもよくないのですが、取りすぎてしまってはバリア機能が発揮されずに外的刺激を受けやすくなってしまいます。
湯シャンにすると、皮脂を取りすぎる事がほとんどなくなるのでバリア機能が保たれて、頭皮の乾燥や痒みなどの頭皮トラブルも防げるのです。
頭皮環境が悪くなってしまうと、毛根に栄養が行き渡らなくなってしまい細毛や抜け毛の原因へ繋がります。湯シャンで頭皮環境が整えば薄毛対策もできてしまうのです。
湯シャンのデメリット
湯シャンには下記のようなデメリットもあります。
・皮脂バランスが崩れやすく肌トラブルを発症しやすい
・合う人と合わないがいる
・ニオイやベタつきが気になる
・スタイリング剤が落ちにくい
湯シャンが合う体質ならばいいのですが、全員が合うとは限りません。シャンプーを使わないので程よい皮脂が残せるメリットがある一方で、皮脂が残りすぎてしまい頭皮環境が悪化してしまうことがあります。
そうなるとベタつきやニオイもきになるだけではなく、かゆみや湿疹など頭皮の皮膚トラブルを発症してしまうのです。せっかく頭皮や髪の毛のためにと思って取り入れても合わないと逆効果になってしまう可能性があるのです。
普段から髪の毛のセットにスタイリング剤を使用している場合は、湯シャンだけでは落とすのは難しいため使用は控えることをオススメします。
シャンプーを変えればフケとかゆみは治まる!不愉快な頭皮のカサカサの原因は●●だった
3. 湯シャンのやり方

ぬるま湯で洗うだけといってもポイントもあるので、湯シャンのやり方もご紹介していきます。
1.髪の毛が乾いている状態で、軽く頭皮にあたるように全体的にブラッシングをする。(毛先に絡まりがある時はこの段階でとかします。)
2.お湯の温度は熱すぎると頭皮の皮脂を取りすぎてしまい、冷たすぎると皮脂が落ちにくくなってしまうので36〜38℃前後のぬるま湯に調節する。
3.頭皮を洗うようにたっぷりのぬるま湯で、汚れを浮かせるようにすすぐ。この頭皮をすすぐ時に時間をかけてムラがないようにする。
4.頭皮がキレイに洗えたら、中間から毛先の髪の毛の汚れも流す。
5.タオルドライで頭皮と髪の毛の水分をしっかりと拭き取り、半乾きにならないように気をつけてドライヤーで乾かす。
4. 頭皮にいいのはシャンプーしすぎ?しなさすぎ?

結局頭皮にはシャンプーをたくさんした方がいいのか、しない方がいいのかどちらか気になりますよね。結論からいうと「体質による!」となってしまいます。
皮脂が多く過剰に分泌してしまう方なら、1日に2〜3回シャンプーをしても問題ない場合もありますし、お肌が弱くてシャンプーが刺激になってしまいやすい方ならば、湯シャンの方がいい場合もあるのです。
しかし頭皮のことを考えるのならば、オススメなのがマイルドな洗浄力のシャンプーで毎日洗い、週に2〜3回スカルプシャンプーを取り入れてあげる方法です。シャンプーは配合されている洗浄成分の種類によって洗浄力が全く異なります。
よく市販のドラッグストアで売っているようなものの多くは、とても脱脂力の強い食器用洗剤などに配合されているレベルの洗浄成分が使われているのです。このような強い洗浄力のシャンプーを使ってしまうと、頭皮に必要な分の皮脂まで取り除いてしまい乾燥やトラブルに繋がってしまいます。
しかし洗浄力がマイルドなシャンプーを選んであげれば、シャンプーを使っても皮脂を取りすぎてしまうこともなく、頭皮環境を守りながら優しく洗い上げてくれます。そして毛穴や落としにくい皮脂汚れを、スカルプシャンプーでリセットして頭皮を清潔に保つと頭皮環境が安定するのです。
5. 正しいシャンプーの仕方

毎日するからこそ、一つ一つのポイントが大切となってくるシャンプー。せっかくキレイにしているのに間違ったやり方をしていてはとても勿体ないので、正しいシャンプーの仕方とポイントをご紹介させて頂きます。
シャンプーの仕方とポイント
1.シャンプー前の乾いた状態の時に、地肌に軽くあてるようにクッションブラシでブラッシングをする。(気持ちのいい位の力加減で、頭皮全体を満遍なくブラッシングして汚れを浮かせていく)
2.お湯の温度は36〜38℃に調整し、頭皮全体を地肌からすすいでいく。(この時に汚れを落とすようにたっぷりのお湯で流す)
3.シャンプーを適量出し、地肌からモコモコに泡立てて全体を軽くシャンプーする。(頭皮や髪の毛に油分が多いと泡立ちにくいので、その場合は一度シャワーで流して再度シャンプーを泡立てる)
4.軽くシャンプーしたら一度シャワーで流す。
5.もう一度シャンプーを地肌からモコモコに泡立てて、今度は全体的にしっかりとシャンプーしていく。(途中で泡が消えてしまったら少しサッとシャワーをかけて、シャンプーを足して泡立てる)
6.全体をしっかりとシャンプーできたらシャワーで流す。
7.髪の毛の水分を軽く絞って、中間から毛先にトリートメントを馴染ませる。(頭皮に近い部分にトリートメントをつけてしまうと、毛穴に詰まりやすくなってしまうのでダメージがでやすい中間から毛先中心につける)
8.数分時間を置いて、シャワーで流す。(流し残しがないように、頭皮や首後ろなど念入りにチェックする)
9.髪の毛をしぼり、タオルドライで優しく水分をふき取っておく。
10.自然乾燥する前にアウトバストリートメントをつけて、ドライヤーでしっかりと乾かす。
POINT
- シャンプー前のブラッシングで汚れを浮かせておく
- 濡らす段階のすすぎで、ある程度の汚れは流せる
- シャンプーは髪の毛を洗うというよりも、頭皮からしっかりと泡立て、頭皮を洗う
- すすぎ残しは厳禁
スカルプシャンプーの仕方とポイント
スカルプシャンプーをホームケアに取り入れてあげると、手軽に頭皮のケアができてしまいます。シャンプーの時に頭皮マッサージを取り入れることで、さらに効果を引き出す事もできるのです。頭皮マッサージの方法も合わせてご紹介させて頂きます。
1.乾いた状態で頭皮をクッションブラシで、生え際から後ろへ向かってとかし頭皮全体同様にする。(地肌に軽くあたるようにとかす)
2.36〜38℃程度のお湯に調整して、たっぷりのお湯で頭皮をすすぐようにして濡らす。
3.通常のシャンプーを適量出し、頭皮からモコモコになるように泡立てて軽くシャンプーして皮脂や汚れをある程度落としておく。
4.一旦シャワーで流す。
5.スカルプシャンプーを適量出し、頭皮からモコモコに泡立てておく。
6.泡立ったら人差し指と中指を使って、こめかみを回しながら引き上げてプッシュする。
7.両手の4本指を生え際にあてて回しながら引き上げてプッシュする。
8.耳後ろから頭頂部に向かって少しずつずらしながら、刺激しながら引き上げていく。
9.首元から左右の親指を押し合わせて、上へずらしながら圧をかけていく。
10.マッサージが終わったらいつも通りにしっかりとシャンプーをしていきシャワーで流す。
11.スカルプトリートメントを頭皮と髪の毛に馴染ませて、軽く頭皮全体をマッサージする。
12.少し時間を放置する。
13.頭皮に流し残しがないようにたっぷりのお湯で念入りにすすぐ。
14.髪の毛をしぼり、タオルドライで優しく水分をふき取る。
15.頭皮に頭皮用のスカルプエッセンスなどあれば馴染ませていき、軽めのマッサージをして揉み込む。
16.中間から毛先にはアウトバストリートメントをつける。
17.お風呂から上がったらなるべく早めにドライヤーで乾かす。
POINT
・お湯は熱すぎないようにする。
・マッサージで血流を促進するイメージで気持ちの良い強さの力で行う。
・スカルプシャンプーの前にシャンプーで大まかに皮脂汚れを取り除いておく。
頭皮のマッサージってどうやるの? 道具は必要? スカルプケアを学びましょう!
6. まとめ

シャンプーは頭皮を清潔に保つための大切な習慣です。ですがシャンプーを過度に行っても、シャンプーをしなさすぎても頭皮に負担やダメージを与えてしまいます。
頭皮環境は健康的な髪の毛の生成にとても深く関係しており、頭皮にダメージを受けてしまうと生えてくる髪の毛にまで影響が及んでしまうことがあるのです。それを防ぐためにも適切なシャンプー方法で、頭皮の皮脂や汚れを取りすぎない範囲でリセットしてあげることが重要なポイントとなってきます。
その中でもスカルプシャンプーなどのアイテムを取り入れて、日頃からホームケアで皮脂や汚れを溜めないように対策しておくだけで、頭皮環境はぐっとよくなるのです。
スカルプシャンプーは毎日の使用では皮脂を取りすぎてしまい、髪の毛もパサつきやすくなってしまう傾向にあるので、週に2〜3回を目安に使ってあげるとバランスが保てます。
健康的な頭皮環境を守るためにも、どのやり方が合っているのか様々な方法を試してみて、自分に合ったシャンプーの頻度を是非探してみてください。
【本記事の要約】 シャンプーの頻度については、人それぞれ異なる考え方があり、1日に何回シャンプーをするか、または湯シャンで済ませるかは個々の選択に委ねられています。シャンプーは主に、髪や頭皮の汚れを落とし、血行を促進して毛根に栄養を届け、リラックス効果も期待できるため、清潔を保つためには重要な習慣となります。シャンプーをしない場合、湯シャンという方法があり、皮脂を取りすぎないため、乾燥やかゆみを防ぐ効果があるとされていますが、合う人と合わない人がいます。湯シャンのデメリットとしては、皮脂が多すぎると肌トラブルを引き起こす可能性があり、特にスタイリング剤が残りやすい点も注意が必要です。シャンプーの頻度や方法は、個々の体質によって最適な方法が異なるため、優れたマイルドな洗浄力を持つシャンプーを選び、スカルプシャンプーで頭皮環境を整えることが効果的です。また、シャンプー前のブラッシングやお湯でのすすぎが大切であり、正しい手順でシャンプーすることが頭皮を健康に保つ秘訣となります。 |