紅茶の袋に「オレンジ・ペコー」と書いてあると、柑橘の香りを想像するかもしれません。けれどこれはオレンジの果実や香りを指す言葉ではなく、茶葉の大きさや外観に関わる等級の一つです。名前の意味をほどいてみると、いつもの一杯を選ぶ手がかりが、少し増えます。
OPは、味の順位ではない
伊藤園の公式FAQは、オレンジ・ペコー(OP)を、一般に細長く、よりのかかった大型の茶葉と説明しています。そして、等級は品質の良し悪しを表すものではなく、オレンジのフレーバーとも無関係だと案内しています。[1]
「等級」と聞くと、上から順に優れたものが並ぶ表を思い浮かべがちです。しかし、ここではまず、葉の姿を整理する言葉として受け取るのがよさそうです。大きい葉だから必ず好みに合う、小さい葉だから質が低い、という選び方はできません。
商品名だけで香りまで決めず、産地やブレンド、香りについての説明も別に読む。柑橘の香りを楽しみたいなら、オレンジ・ペコーという言葉ではなく、その商品の原材料やフレーバーの案内を確認します。一つの表示に、別の意味まで背負わせないことが、思っていた味とのすれ違いを減らします。
葉の大きさをそろえるのには、理由がある
日東紅茶の解説によると、同じ産地、同じ樹から採れた茶葉でも、製造の途中で大きさに違いが生まれます。葉の大きさがそろわないと、お湯を注いだ後に開く時間もまちまちになるため、製品化の際に大きさで分類します。これが等級区分です。[2]
同じ解説では、OPより小型のBOPは、比較的短い蒸らし時間で香味や抽出液の色が出るとされています。さらに小型のBOPFは、主にティーバッグ用に使われます。どちらが立派かではなく、それぞれの特徴や用途に違いがあるのです。[2]
なお、紅茶の説明に出てくる「水色」は「みずいろ」ではなく「すいしょく」。抽出した紅茶の色を表す言葉です。初めて読む記号や言葉も、一つ意味が分かれば、袋の説明をもう少し具体的に読めます。
袋の記号と、自分の感想を並べてみる
家にリーフティーがあるなら、淹れる前に乾いた葉を少し眺めてみてください。長くよれた形なのか、小さな破片が多いのか。記号を暗記する代わりに、目の前の葉と説明を結びつける、短い観察です。
淹れるときは、まず商品の案内にある量・湯量・時間を基準にします。飲んだ後で「香りをゆっくり楽しめた」「ミルクと合わせるのが好きだった」と、自分の言葉を一つ残すのもよいでしょう。等級の記号とおいしさの感想は、同じ欄に入れず、横に並べるくらいで十分です。
紅茶の名前は難しい試験ではありません。オレンジ・ペコーという響きから始まった小さな疑問が、葉の姿、淹れる時間、カップの色へつながっていく。袋を開けるひとときにも、そんな楽しみがあります。
参考資料・編集
[1]伊藤園「紅茶の『オレンジ・ペコー(OP)』はどのようなものですか?」。[2]日東紅茶「紅茶の等級」。
編集:KIWABIヘアケア編集部。資料確認:2026年10月30日。観察や感想を残す方法は編集部の提案です。