編み目のある帽子は、見た目にも軽やか。けれど、頭の上に帽子があれば、頭皮を日差しから同じように守れるのでしょうか。確かめたいのは、つばだけでなく、頭頂部を覆う部分の隙間と裏地です。紫外線への備えを考えるなら、風が通る感じと、日差しを遮る性能は分けて見てみましょう。
編み目の隙間を、裏側から見る
帽子を裏返すと、表からは見えなかったつくりが分かります。編んだ素材だけで頭頂部を覆うものもあれば、内側に布が重なっているものもあります。帯状の汗止めと、頭の上を覆う裏地は別の部分。まずは、その違いを見るところから始めましょう。
オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)は、麦わら帽子には繊維の間に隙間がある場合があり、選ぶ際は布の裏地があるものを探すよう説明しています。[1]編み目の表情や通気の心地よさを楽しみながら、頭頂部をどう覆っているかも確かめる、という見方です。
ただし、裏地が見つかっただけで「紫外線を完全に防ぐ」とは判断できません。手持ちの布を自己流で縫い付ければ性能が保証される、という意味でもありません。製品の構造や案内を優先してください。
見た目で性能を決めず、表示も確かめる
室内で帽子を見ることは、隙間や裏地の有無に気づくきっかけになります。でも、それは紫外線をどのくらい防ぐかの測定ではありません。太陽を直接見たり、帽子越しに日差しを見上げたりして試す必要はありません。
ARPANSAは、生地の紫外線防護性能をUPFという指標で評価するには、試験室での測定が必要と説明しています。[2]色が濃い、厚く見える、光が見えにくい、といった印象だけで数値を推定しないようにしましょう。
UV対策を目的に選ぶときは、商品の表示やメーカーの説明も確認します。表示が生地についてのものなのか、どの部分を覆う設計なのか。分からない点を一つずつ分けると、「涼しそう」「守ってくれそう」という印象だけで選ばずに済みます。
頭頂部を覆うことと、耳や首に影をつくること
頭頂部が覆われていても、耳や首まで同じように隠れるとは限りません。帽子の上部のつくりと、つばの形は、違う場所を見るための確認点です。
ARPANSAは、全周につばのある帽子などを紹介し、キャップでは耳や首の保護が少ないことを説明しています。また、帽子だけで十分とせず、日陰など他の対策との組み合わせを勧めています。[1]「この帽子なら全部任せられる」と考えるより、覆えていない場所にも目を向けてみましょう。
手持ちの帽子から、今日の一つを選ぶ
出かける前に、帽子を一つ手に取る。頭頂部の裏側を見て、表示を読み、かぶったときに耳や首がどう見えるかを鏡で確かめる。新しい持ち物を増やさなくても、選ぶときの視点は増やせます。
隙間のある帽子が好きなら、そのつくりを知ったうえで、日陰を通るなど外での過ごし方も一緒に考える。締め付けや暑さを我慢してかぶり続けず、無理のない使い方を選びましょう。汗止めの手入れやムレが気になる場合は、帽子をかぶる日の汗と手入れの記事で、別の役割として整理しています。
お気に入りの帽子を、外側だけでなく内側からも知る。次の散歩の支度が少し丁寧になる、そんな小さな確認です。
参考資料・編集について
- [1]ARPANSA:Sun protection using hats。帽子の形、麦わらの隙間、裏地、他の対策との併用について。
- [2]ARPANSA:Clothing and fabric testing。生地のUPF測定について。
編集:KIWABIヘアケア編集部。2026年10月28日確認。手持ちの帽子を見る手順は編集部の提案であり、個別製品の防護性能を試験したものではありません。