食べ物で白髪を改善ってできるの? プロが考える髪の毛に良い食べ物とは・・・。

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普段から、髪の健康には気をつけているはずなのにふと鏡をみると白髪が生えている経験がある方もいるのではないでしょうか。
しかし、食生活を見直してみると意外と野菜が不足しがちだったり甘い物を好んでよく食べていたりと、白髪の原因になる食生活を送っているかもしれません。
そこで、食べ物と白髪の関係について詳しくご紹介したいと思います。

1.まずは白髪が生える原因を知ることが大切


まずは白髪が生える原因を知ることが大切
髪の健康に気を使いながら生活していても、白髪が生えることはある程度仕方がないことでもあります。白髪が生える原因は大きくわけて3つです。
まずは白髪が生える原因についてご説明します。

加齢


白髪が生える一番の原因は加齢です。個人差はありますが、人は自然な老化現象は避けられません。
白髪の原因になる血行不良や新陳代謝の低下などはすべて加齢が原因です。

遺伝的要因


遺伝的要因は、全ての人が持っているものではありません。遺伝的要因で白髪が生える人もいれば生えない人もいるのです。
とくに、若い世代から白髪が出始める人は遺伝的要因が強いと考えられています。ただし、遺伝的要因は「白髪が生える」のではなく「白髪が生えやすい」遺伝子です。
これは、メラニン色素が生成されにくい遺伝子や成長ホルモンの分泌量が少ない遺伝子などが遺伝することが研究により証明されています。

精神的ストレス


ストレスを感じると、血管が収縮し、血行不良になります。血行不良になると、必要な栄養素が髪の毛母細胞まで届かなくなるため栄養不足になり白髪が生えるのです。
また、ストレスにより、交感神経が優位になると皮脂の分泌量が増えることもわかっています。皮脂は空気に触れると、少しずつ過酸化脂質に変化します。
過酸化脂質は頭皮の雑菌と混ざるとフケやかゆみを誘発したり白髪の原因にもなるのです。

2.白髪にも種類がある


白髪とひと言に言っても、種類があるのをご存じでしょうか。大きく分けて2つあります。
まず、「加齢や遺伝」による白髪です。加齢や遺伝が原因の白髪は、毛根部分のメラノサイトが減少、または無くなっているのが原因なので白髪を抜いても次に生えてくる髪も白髪の可能性が高いと言われています。
次に、「病気や栄養不足、ストレス」が原因の白髪です。色を作る機能としては残っているのですが、一時的に機能が低下している状態になっています。
病気や栄養不足、ストレスが原因と考えられる白髪は、これらの原因を改善すればまた黒い髪が生えてくる可能性があるのです。

3.髪に色が付く仕組み


髪に色が付く仕組み
髪の毛は、メラニン色素の種類と量で決まります。多くの日本人は、ユーメラニンが多くメラニンの総量が多いため黒髪になっているのですが、メラニンがほとんどなくなると白髪になるのです。
したがって、メラノサイトの働きが低下してメラニン色素が作られなくなったり毛母細胞に色素が受け渡されなくなったりすると髪に色は付かず白髪になります。メラノサイトが正常に働き続けるには、私たち自身が内側からケアしてあげなければいけません。

4.食べ物で白髪を改善することは可能なのか?


メラノサイトでメラニン色素を作るには、栄養を届けなければいけません。また、一度メラノサイトの機能が低下しても、食べ物や毎日の生活を見直すことで白髪を改善することが可能です。
白髪が生えてきたら白髪染めをすればいいと思っている人もいるかもしれませんが、これでは根本的な白髪の解決にはなりません。自分で体を内側からケアすることで白髪は改善できる可能性があるので、諦めずにまずは食生活などを見直してみてはいかがでしょうか。

5.白髪を改善できる食べ物は?


白髪を改善できる食べ物は?
白髪を改善するためにはどのような食べ物を食べればいいのでしょうか。もちろん、バランス良くさまざまな栄養素を摂取することが望ましいですが、ここでは髪の健康のために積極的に摂取したい食べ物をご紹介します。
健康な髪を作るためには「タンパク質」「亜鉛」「ビタミン類」が必要です。また、黒い髪を作るには「カルシウム」「銅」も摂取したい栄養素です。
それぞれの栄養素が含まれている食べ物を詳しくご紹介します。

・タンパク質(ケラチン)


たんぱく質は髪の元となる栄養素で、健康で丈夫な髪を作るには良質なタンパク質が必要です。たんぱく質を多く含む食べ物は、乳製品や肉類、魚介類、卵、大豆類などに多く含まれています。

・亜鉛


亜鉛も健康な髪を作るために欠かせない栄養素です。亜鉛を多く含む食べ物は、牡蠣や海藻類、レバー、肉類 (赤身)、ナッツ類、大豆、黒ごまなどに多く含まれています。
また、亜鉛はクエン酸やビタミンCと一緒に食べると体内に吸収されやすくなる特徴があるため、牡蠣にレモンを一絞りするのもおすすめです。

・ビタミン類


ビタミン類は、それぞれの栄養が違う役目をするため、ビタミンBやビタミンEなどバランス良く摂取するのが理想です。ビタミンBなら、レバーや豚肉、魚類に多く含まれ、ビタミンEは、卵黄やアーモンド、ウナギなどに多く含まれています。
また、緑黄色野菜にもさまざまなビタミンが多く含まれていますので、毎食欠かさず摂取したい食べ物です。

・カルシウム


カルシウムは骨を強くするイメージがあるかもしれませんが、髪の毛にもとても大切な栄養素です。カルシウムは髪に色をつける色素細胞を活発にしてくれます。
カルシウムを多く含む食べ物は、乳製品や小魚、海藻類、大豆、黒ごま、小松菜などたくさんあるので積極的に摂取してください。とくに、日本人はカルシウム不足と言われていますので、意識的に食べることが大切です。

・銅


銅は黒い髪を作るのに欠かせない栄養素です。髪を黒くするメラニン色素を作る酵素を活性化させてくれます。
銅を多く含む食べ物は、干しエビやレバー、桜えび、ナッツ類、大豆、えごまなどがあります。とくに、ナッツ類は腹持ちがいいので、小腹が減ったときのおやつとしてもおすすめです。

6.白髪を悪化させる食べ物はあるの?


健康な髪を作るためには、さまざまな食べ物を幅広く摂取することが大切だとお話ししましたが、なかには白髪を悪化させてしまう食べ物もあります。健康な髪を作るのに、妨げとなる食べ物を詳しくご紹介します。

・糖分が多い食べ物


糖分が多い食べ物を多く食べると、頭皮から皮脂が過剰に分泌されるようになります。過剰に分泌された皮脂は、菌を増殖させたり赤みやかゆみを起こす原因にもなるのです。
糖分を多く含む食べ物には、菓子類やご飯、麺類などがあります。いずれも食べ過ぎには注意しなければいけません。

・辛いものやアルコールなどの刺激物


辛い物やアルコールの摂り過ぎは、頭皮を刺激します。頭皮が刺激されると髪のトラブルが起こりやすくなります。
辛い物やアルコールは、少量なら血行促進になり良いのですが、摂り過ぎた場合は活性酸素が発生しやすくなり髪や頭皮にダメージを与えかねません。また、ストレス解消にアルコールを必要以上に摂取するのも、髪への負担となるので避けて下さい。

・身体を冷やす食べ物


体が冷えると、血流が悪くなり必要な栄養素が髪まで届きません。栄養が届かないと、頭皮の状態は悪くなり白髪の原因になります。
体を冷やす食べ物は、キュウリやレタス、メロン、スイカなど基本的に夏に旬を迎える野菜などが多くあるので覚えておくのがおすすめです。

・脂っこい食べ物


油っこい食べ物を食べ過ぎると体に悪いイメージがあると思います。もちろん、髪の毛にも悪影響を及ぼすのです。
例えば、普段から油っこいものを良く食べる人は頭皮がべたつきやすい特徴があります。これは、脂の一部は毛穴から排出されるためです。
頭皮の毛穴から脂が排出されると、活性酸素が発生しやすくなり白髪の原因になるため注意が必要です。

7.髪にいい食生活も心掛けよう


髪に良い栄養素の食べ物を食べても、食生活が乱れていると効果を発揮しません。また、髪に良いとされる栄養素ばかり食べるのも理想的とは言えないのです。
そこで、髪にいい食生活のポイントをご紹介します。

バランスのいい食事


髪に良いとされる栄養素だからと、「タンパク質」「亜鉛」「ビタミン類」「カルシウム」「銅」を紹介しましたが、どれか一つの栄養素ばかり摂取しても体には良くありません。健康な髪が作られるためには、バランス良く栄養素を摂取することが大切です。
また、食べる際にはよくかんで消化にかかる負担を減らすことも意識してください。ほんの少しの意識の持ち方で髪に届くまでのパワーは向上します。

就寝3時間前までには食事を済ませる


寝る直前まで食べ物を食べていると、就寝中も体は消化しようとします。これでは、就寝中に分泌される成長ホルモンが思うように分泌されません。
就寝中は、できるだけ成長ホルモンをたっぷり分泌させることが重要なので就寝までに消化をある程度終わらせる必要があります。そのため、就寝3時間前までには食事を済ませるのが理想です。

8.白髪になりやすい食生活は避けよう


白髪になりやすい食生活は避けよう
髪に良い食生活を心がけるために、白髪になりやすい食生活のことも知っておくことは大切です。髪に良い食生活ができていないと、体は内臓などを守ることに集中して髪に栄養が届くのは後回しになってしまいます。
すると、加齢が原因でない白髪の場合、若い頃から髪のトラブルが起こりやすくなるのです。そこで、とくに注意して欲しい、白髪になりやすい食生活を紹介します。

暴飲暴食


とにかく、暴飲暴食は体に大きな負担をかけることになるので避けてください。暴飲暴食したものを消化するために、内臓などに大きな負担がかかります。
すると、せっかく摂取した栄養素が効果的に吸収されなかったり、髪の毛まで栄養が届かなくなったりします。
髪の毛に栄養が届かないと、年齢に関係なく、抜け毛や薄毛、白髪のトラブルにつながりかねません。

過度なダイエット


過度なダイエットは言うまでもなく、体の隅々までダメージを与えます。とくに、健康な髪を保つために必要な「エストロゲン」は、過度なダイエットをすると分泌されなくなるのです。
また、過度なダイエットは、ストレスを感じたり自律神経が乱れたりします。ストレスを感じると白髪の原因になりますし、自律神経の乱れはホルモンバランスを崩し髪にも悪影響を及ぼします。
最近の女性は、過度なダイエットをしがちで体調を崩す人も多いようですので、そのダイエットは本当に必要なのか今一度よく考えてみてから実行に移すことをおすすめします。

まとめ


自分が毎日食べる食べ物は髪の毛を作る源です。髪の健康を守る、活性酸素の増減や頭皮環境など、どれも一見食事とは関係なさそうですが、実はどれも食事と深い関係があります。
髪の毛だけではなく、自分自身の体の健康を維持するためにも毎日の食事は気をつけなければいけません。自分の健康を意識しながら食事をすると、自然と髪の健康も保たれるのです。
毎日食べるものは、自分の好きなものをたくさん食べたいと思いますが、食事内容や食べる時間など食生活を見直してみるといつまでも健康で、白髪の生えにくい髪になります。ぜひ、今一度、自分の食生活を見直して若々しい髪の毛を維持してみてはいかがでしょうか。






【本記事の要約】
髪に白髪が生える原因として、加齢、遺伝、そして精神的ストレスが挙げられます。加齢による白髪は自然な老化現象の一環で、遺伝が影響する場合もあります。ストレスは血行不良を引き起こし、白髪を悪化させる原因となります。白髪の種類には、加齢や遺伝によるものと、病気や栄養不足、ストレスが原因となるものがあり、後者は改善可能です。
また、食生活が髪の健康に深く関わっていることも重要です。白髪の予防や改善には、髪を作るために必要な栄養素、特にタンパク質、亜鉛、ビタミン類、カルシウム、銅が含まれた食事が有効です。特に、亜鉛やカルシウムが豊富な牡蠣や海藻類、カルシウムを多く含む乳製品などは髪に良い栄養源です。
逆に、糖分や辛いもの、アルコール、脂っこい食べ物などは白髪を悪化させる可能性があります。食事バランスを整え、健康的な食生活を心掛けることが重要です。また、暴飲暴食や過度なダイエットも髪に悪影響を与えるため注意が必要です。
毎日の食事に気を使うことで、白髪を予防し、健康な髪を維持することができるでしょう。

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