その中でも猫っ毛はどんな髪質のことをいうのかご存知でしょうか。なんとなくのイメージはあっても実際どんな髪質のことを猫っ毛というのでしょう。
そこで今回は、猫っ毛にどんな特徴があるのか、猫っ毛の方へオススメのスタイリングやヘアケアまで詳しくご紹介させていただきますので、ぜひ最後までご覧ください。
1.猫っ毛って?

猫っ毛の特徴はいくつかあり、人によっては悩みにもなり得るし逆に猫っ毛の髪質が羨ましいと思う方もいます。好みの問題もありますが、特徴を活かしやすいのも猫っ毛の特徴の一つです。
デメリット
・ハリコシがない
・毛量が少ない事が多い
・ペタッとしやすい・ボリュームが出にくい
・セットしたときに地肌が目立ちやすい
・髪質が細く柔らかい
・絡まりやすい
・ダメージを受けやすく枝毛になりやすい
・パーマやカラーが落ちやすい
・セットが持たない
メリット
・女性らしいふんわり感が出しやすい
・色素が薄いことが多く透け感を演出しやすい
・後れ毛やルーズなヘアアレンジに最適
・髪質がやらかいため、しっかりとセットすることで悩みがカバーしやすい
このように猫っ毛にはメリットとデメリットがあり、好き嫌いがわかれる髪質でもあるのです。髪の毛は表面からキューティクル→コルテックス→メデュラの3つの層から成り立っていますが、その真ん中にあるコルテックスが少ないことで猫っ毛のように細い髪質になるとされています。逆に太い髪の毛ではコルテックスの量が多いので猫っ毛がいないのです。
髪の毛の表面を覆っているキューティクルの枚数も通常よりも少なくなり、より柔らかさや細さが際立ってしまう髪質なのです。日本人の平均的な髪の毛の太さは約0.07mm〜0.08mmが平均的です。しかし猫っ毛の方の髪の毛の太さは0.06mm以下になります。
猫っ毛の原因
猫っ毛の原因は先天的なものと後天的なものとがあります。猫っ毛の方のほとんどが先天的な原因のことが多く、遺伝的な要因が考えられます。両親や親族に猫っ毛の方がいればその遺伝子を受け継いだ確率が高くなります。
髪の毛の太さや硬さは先程もご紹介したキューティクルやコルテックスの質や量で決まっており、猫っ毛の方だと中心のメデュラがない場合もあるのです。その遺伝子を受け継いで同じような髪の毛の構造となってしまい、猫っ毛のような髪質で髪の毛が成長してくるのです。
先天的なものが原因だと猫っ毛をなおすことは難しいので、後ほどご紹介するスタイリングやヘアケアのコツを取り入れて猫っ毛の髪質を活かせるようにしてみてください。
もう一つ後天的なものは、ホルモンの影響や老化による影響です。髪の毛は35歳あたりから少しづつハリコシが低下していき、少しづつボリュームがなくなってしまいます。その変化が進んでいくと以前はハリコシがあった髪質も痩せてしまい、細くやわらかくなってしまうのです。
女性ホルモンは髪の毛を抜けにくくしたり、ハリコシを保つなど健康的な髪の毛に必要な作用があるホルモンです。このホルモンは年齢とともに減少していき、髪の毛の成長もゆるやかになってしまったり細くなったりと影響がでてしまうのです。
また、生活習慣が乱れてしまうことが原因になる可能性もあります。バランスの悪い食生活や睡眠不足、運動不足などが原因で頭皮に栄養が行き渡らなくなってしまい、毛根に十分な栄養を与えることができず髪の毛の成長が悪くなってしまうのです。その結果細くやわらかい髪の毛が生えてきてしまって、猫っ毛になる可能性があるのです。
2.くせ毛の種類

猫っ毛とくせ毛はセットで考えられがちですが、猫っ毛=くせ毛ではありません。くせ毛には以下のような種類が存在します。
・波状毛
大きくうねったり、はねたりするタイプのくせ毛です。強さには個人差がありますが、大きくウェーブ状にうねるのが特徴で、比較的あつかいやすい癖の種類となります。
・捻転毛
髪の毛一本一本がねじれてしまっていて髪の毛がもろくなってしまい、切れ毛が多くなるのが特徴です。弱い髪質のことが多く、ふわふわ広がりやすいくせ毛です。
・縮毛
植毛は髪の毛一本一本が縮れてチリチリになっており、ぱさついた質感なのが特徴です。ごわつきや広がりも気になりやすく、くせ毛の中でも強いクセになります。
・連珠毛
数珠が連なっているように、ボコボコしているのが特徴のくせ毛になります。連珠毛も切れ毛になりやすいため、ケアや施術に注意が必要です。
クセにはこのような種類があり、それぞれ特徴が異なっています。そして猫っ毛は髪の毛の質や太さが細いことで分類されるので、くせ毛とは限りません。
しかし、猫っ毛でなおかつ先程ご紹介したようなクセを合わせ持つケースもあるため、その場合はくせ毛に分類されるのです。
3.猫っ毛のよくあるお悩み

猫っ毛の髪質は細くてやわらかいため、なにかとお悩みも多い場合があります。どのようなお悩みがあるのかみていきます。
湿気に弱い
雨が降ったり湿気が多い場所にいくと、髪の毛が広がったりうねったりと湿気の影響を受けやすくなってしまいます。猫っ毛の方の髪の毛は水分を吸収しやすいため、頭頂部がペタッとしてしまったりとヘアセットも取れてしまうのです。
髪の毛が絡む
猫っ毛の特徴でもある細毛が原因で、髪の毛がどうしても絡まりやすくなってしまうのです。就寝時、外で風に吹かれたときなどか自分の髪の毛同士で摩擦が起きてしまい絡まってしまいます。
分け目や生え際が気になる
髪の毛にハリコシが少なくボリュームがでにくいため、髪の毛の分け目や生え際が目立ってしまい気になってしまう方も多いです。毛量も少ないため結んだりヘアアレンジしたときにも地肌がみえてしまい薄く感じてしまうことがあります。
静電気が起きやすい
髪の毛は水分量が少ないと静電気が起きやすい部位でもあります。そして細い髪の毛ほど大きく放電するという特徴があり、猫っ毛は特に静電気が起きやすい髪質だと言えます。冬場の乾燥する季節は特に注意が必要です。
カラーの退色がはやい
シャンプーの種類や環境など個人差はありますが、猫っ毛の髪の毛は元からメラニンの含量が少なく、カラー剤の結合が弱くなるためどうしても退色がはやい傾向にあります。ヘアケアを見直したり、カラー後にシャンプーするまで時間を置くなど対策が必要です。
4.猫っ毛さんにオススメのスタイリング

様々なお悩みを抱えている猫っ毛さんに、是非オススメしたいスタイリングのコツやオススメスタイルを、長さ別でご紹介させていただきます。
ショート
猫っ毛さんはどうしてもトップのボリュームを出すのが難しく、セットでボリュームを出しても時間が経つとペタッとつぶれてしまうことが多くなります。そこでオススメなのがショート×パーマスタイルです。
そこまで強いパーマをかける必要はないのですが、トップや前髪を中心に根元からボリュームを出してくれるタイプのものがオススメです。パーマがかかっていることで時間が経ってもペタッとしないでふんわり感もキープしてくれるので細毛の猫っ毛さんに最適なスタイルです。
スタイリングには、軽めのワックスを少量を全体になじませるようにしてセットしてください。スタイリング剤をつけすぎてしまうと重たくなってしまうため、気をつけなくてはなりません。
ミディアム
ボリュームが出ないからこそ猫っ毛の軽さを生かしていくのも効果的です。ミディアム×レイヤーのスタイルだとレイヤーを入れた分、髪の毛に動きがつけやすくなりより軽さをだすことができるようになります。レイヤーを入れることで短い髪の毛ができるため、ボリュームダウンも防ぐことができます。
このときのスタイリングでは、ワックスよりもスプレータイプのスタイリング剤で形をキープできるようにすると持ちがよくなります。
ロング
猫っ毛のロングスタイルは髪の毛の重みでどうしてもトップがペタッとなりやすくなってしまいます。そうわかっていてもロングのスタイルにしたい方も多いです。そこでオススメなのが、ロング×大きめの波ウェーブです。
パーマをかけてもコテでセットしてもいいのですが、大きめの波ウェーブを作ることによって猫っ毛特有の柔らかい質感も演出しやすくなります。トップはいつものわけめよりも少しずらしてみたりして、ボリュームがでるようにセットしてあげると効果的です。
毛先などパサツキやすい部分はバームなどの束感をだしてくれるタイプのスタイリング剤を必要最低限の量をつけて、トップや前髪はつぶれやすいのでスプレーでキープすると持ちがよくなります。毛先につけすぎてしまうとより重たくなってしまうので、あくまで少量を意識してみてください。
ケア方法
猫っ毛と上手に付き合っていくためには、ヘアケアも見直してあげると効果的です。
具体的なスタイリング剤の参考はこちらですが、まずは全体感をご説明いたします。
・シャンプー・トリートメント
シャンプーには様々な種類がありますが、その中でも猫っ毛さんにオススメなのがボリュームタイプのものやハリコシを出してくれるタイプのシャンプー・トリートメントです。
乾燥やパサツキが気になるからと、保湿タイプの重たいシャンプー・トリートメントを使ってしまうとしっとりはするのですが、ペタッとボリュームダウンしてしまいます。ボリュームタイプやハリコシタイプは補修をしつつ、バランスのいい配合で洗い上げてくれるのです。
・アウトバストリートメント
猫っ毛さんはアウトバストリートメントの種類にも注意が必要です。ドライヤーの熱や外的刺激、紫外線や摩擦などから保護してくれるアウトバストリートメントは必須なのですが、選ぶべき種類を間違えてしまうとボリュームダウンにつながります。
アウトバストリートメントは補修目的でしっとりタイプが人気がありますが、しっとりタイプのアウトバストリートメントを猫っ毛さんが使用してしまうと重たすぎてしまいます。アウトバストリートメントといっても、たくさんの種類の商品が発売されています。
その中でも軽めのライトタイプを選んであげると猫っ毛さんの髪質にはマッチしやすくなるはずです。オイルタイプ、ミルクタイプ、ミストタイプなどの種類もあるので好みのものを選んでみてください。ヘアオイルの選び方はこちらで紹介しています
・ナイトキャップ
髪の毛は寝ている間の寝返りや寝具との摩擦でダメージを受けてしまったり、絡まったりしてしまいます。特に猫っ毛さんのような細くてやわらかい髪質のタイプは、とても絡まりやすく髪の毛への負担も大きくなってしまいます。
そこでオススメなのがナイトキャップで、近年人気がでてきているのですが就寝時にナイトキャップをかぶることによって、寝ている間の摩擦から髪の毛を保護してくれる効果があります。朝起きたときの絡まりや引っかかりも感じにくく、乾燥からも守ってくれるのも嬉しいポイントです。
5.まとめ
猫っ毛は細くてお手入れなど少し気をつけてあげなくてはいけない点もあるため、コンプレックスにかんじてしまう方も多くいらっしゃいます。しかし、猫っ毛さんに合わせたケアやスタイリングをしてあげることで髪質を生かして素敵なスタイルを作ることもできるのです。
猫っ毛を上手に生かすことができれば、女性らしいふんわり感ややわらかい質感のスタイルなどハリコシがあると再現しにくいスタイルを手に入れることもできるので悪いことばかりではないのです。この記事が少しでも参考になれれば嬉しいです。
【本記事の要約】 猫っ毛とは、髪の毛が細く、柔らかく、ボリュームが出にくい髪質のことを指します。この髪質の特徴には、ハリコシがなく、セットが持ちにくくなるなどのデメリットがありますが、逆に女性らしいふんわり感や透け感を演出できるメリットもあります。猫っ毛は主に遺伝的要因によって決まり、ホルモンや生活習慣の影響で後天的に猫っ毛になることもあります。猫っ毛の方は、湿気に弱かったり、髪が絡まりやすかったり、静電気が起きやすいという悩みを抱えがちです。スタイリング方法としては、ショートにパーマをかけることでボリュームを出し、ミディアムやロングでは軽さを活かすスタイルが有効です。さらに、ボリュームタイプのシャンプーや軽めのアウトバストリートメントを使うことで、猫っ毛を美しく保つことができます。 |