一般的には、白髪は30代後半から境目がはっきりすると言われています。
ただ、まだ白髪が生える年代ではないのに人によってはまとまった本数の白髪が気になり始めることも珍しくありません。
では、なぜ若い年代にも関わらず、若白髪が目立つ人がいるのでしょうか。
この記事では、若白髪が生える理由や、効果的なヘアケア対策について詳しく紹介します。
1.若白髪とは

若白髪とは、どんな人に生える白髪のことなのでしょうか。
白髪と聞くと中高年からお年寄りのイメージが強いですが、若い世代に生える白髪の特徴について説明します。
若白髪は10代から20代の若い世代の白髪
若白髪は、主に10代から20代の若い世代に見られる白髪のことです。ただ、明確な定義があるわけではありません。こどもから中年になるまでに生えてくる白髪を若白髪と呼んでいます。
一般的には、白髪が増え始めるのは30代後半から40代にかけてです。加齢現象である白髪ですが、遺伝やストレス、生活習慣や栄養不足、間違ったヘアケアなど、いくつかの原因が組み合わさって白髪が生えてくると考えられています。
しかし、今のところ、若白髪と加齢による白髪の違いははっきりと解明されていません。
歳を重ねるにつれて白髪が増えるため、髪の毛のメラニンのメカニズムに何らかのエラーが生じて若白髪になるのは確かです。
次のページでは、20代を中心になぜ若白髪が生えるのか、詳しい理由を説明しています。
若い20代で白髪になる理由は?若白髪を黒髪に戻す方法
若白髪と白髪の境目は30代後半
白髪もさまざまな加齢現象のひとつです。
人は、歳を重ねるにつれて基礎代謝量が減少し、身体のさまざまな部分で変化が現れます。例えば、生活スタイルが大きく変わらない場合でも、エネルギーの消費が少なくなると性別に関わらず肥満傾向になることが多いのは、中高年を見ているとよくわかるのではないでしょうか。
こうした年齢による体の変化は、エネルギーの摂取と消費のバランスが乱れることによるものです。ただし、年齢によって、加齢現象が目立ち始めるタイミングや性別による影響には個人差があります。
白髪に関していうと、若白髪と白髪のはっきりした境目は、一般的に30代後半ごろに現れます。髪の毛に含まれるメラニン色素の生成が減少し、徐々に白髪が目立つようになるためです。
また、加齢にともなう体の変化は、年齢や性別によって異なることがあります。加齢が原因で体内の代謝が変化するのは避けられません。しかし、健康的な生活習慣や栄養バランス、ストレス管理、適度な運動などを心掛けているかどうかで、白髪の進行を早める場合があり注意が必要です。
なぜ30代に差し掛かると白髪が目立ち始めるのでしょうか。
さらに詳しく解説した以下の記事も併せてご一読ください。
30代頃から白髪が急に増える本当の理由と増やさない対策もご紹介
2.若白髪が生える理由

若白髪が生えるメカニズムはどのようなものなのでしょうか。主に次の3つの理由があります。
- 【理由1】生活習慣
- 【理由2】遺伝
- 【理由3】ヘアケア
では、ひとつずつ見ていきましょう。
【理由1】生活習慣
髪の健康を考える上で鍵となる成分のひとつに「メラノサイト」があります。
この成分は、黒髪の色素を生成する重要な役割を果たしていますが、その正常な機能を維持するためには、栄養バランスの良い食事を通して髪の毛に適切な栄養を送り届けることが大切です。髪の健康に必要な栄養が不足すると、髪の成長に関わるさまざまなプロセスに支障をきたすからです。
また、質の高い睡眠をしっかりと確保することも重要です。十分な睡眠を取らないと、白髪が生えやすいことはもちろん、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
睡眠中には「メラトニン」と呼ばれる活性酸素を除去する重要な物質が生成されます。ただし、睡眠不足が続くとメラトニンの分泌が減少するため、毛母細胞の機能も低下してしまいます。
このように、生活習慣全般が理由で若白髪が生えるケースが多いと考えられています。
次のページでは、食事の栄養素や睡眠など生活習慣と若白髪の関係について詳しく説明していますので、ご覧ください。
白髪が多い人と少ない人の違いとは?白髪ケアの専門家が教えます
【理解していますか?】髪の毛によい本当の栄養素をサプリで補おう
【理由2】遺伝
髪の毛のコンディションには、遺伝的な影響も大きいと言われています。細胞内の遺伝子は両親から半分ずつ引き継がれますが、例えば「母方の男性にハゲの人がいるとこどももハゲやすい」といった話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
父母から受け継がれた遺伝子は、髪を生成する重要な役割を担う毛母細胞と呼ばれる細胞に影響を及ぼすため、両親の髪の質に似た特徴を示すことがあります。
髪が遺伝によって受ける影響をもっと知りたい方は、以下のページを参照してみてください。
髪と遺伝の関係。サラサラ髪の人は父親が薄毛だったりする? 逆もあるの? 親の髪質が受け継がれることも!
【理由3】ヘアケア
日頃のヘアケアが髪の健康にダメージを与えて、白髪を生えやすい頭皮環境にする場合があります。
市販のシャンプーは、泡立ちを良くするために界面活性剤が使われることが一般的です。石油由来成分のため、洗浄力の強い反面、頭皮を乾燥させる可能性があります。
また、一般的に、ヘアカラーや白髪染めに使用される薬剤は、髪の毛や頭皮に対して非常に強力な成分で作られています。定期的に使用すると、髪の毛だけでなく頭皮にも負担をかけることになります。
このように、ヘアケアの方法によっては、頭皮にダメージを与えて髪の色素を生成するメラノサイトの働きに影響を及ぼすため、白髪の原因となるのです。
シャンプーや白髪染めなどヘアケアアイテムと髪の健康については、以下のページでチェックしてみてください。
白髪が気になる人のシャンプーの選び方は?正しいシャンプーの選び方
白髪染めを続けていると白髪が増えるって本当?白髪染めの負担から守る方法も教えます!
3.若白髪のための5つのヘアケア対策

若白髪を予防・改善するためのおすすめのヘアケア対策は次の4つです。
- 【対策1】栄養バランス
- 【対策2】睡眠
- 【対策3】生活習慣
- 【対策4】運動
- 【対策5】ストレス解消
では、具体的に説明していきます。
【対策1】栄養バランス
白髪を改善するためには、バランスの取れた食事が重要です。ここでは、髪の健康を促進するために特に積極的に摂取したい食材をご紹介します。
髪の健康に欠かせない基本的な栄養素として、「タンパク質」「亜鉛」「ビタミン類」が挙げられます。
タンパク質は髪の主成分であり、育毛に重要な役割を果たします。肉、魚、大豆製品、卵などのタンパク質豊富な食品を摂取しましょう。亜鉛は髪の成長と色素形成に関与し、貧血を予防する助けにもなります。海老、牛肉、ひまわりの種などの亜鉛を含む食品を取り入れることが大切です。さらに、ビタミン類も髪の健康に不可欠です。特にビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群の摂取を心掛けましょう。柑橘類、レモン、アーモンド、レバー、魚介類などがビタミン豊富な食品なので、日々のメニューに取り入れてください。
また、黒々とした髪の毛を促進するためには「カルシウム」「銅」も大切な栄養素です。カルシウムは髪の強さと健康をサポートし、乾燥や抜け毛を予防します。乳製品、豆腐、小魚などにはカルシウムが豊富です。銅はメラニン色素の生成を促進し、黒い髪の色を保つ役割を果たします。貝類、ナッツ類、魚介類には銅が多く含まれています。
こうした栄養素をバランスよく摂取するために、日頃から多彩な食品を組み合わせた食事を心がけましょう。健康的な髪を育てるために、食事に工夫を加えることが大切です。
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【対策2】睡眠
白髪予防には、質の良い睡眠も大変重要です。十分な睡眠をとることは、健康な髪を保つために欠かせない生活習慣のひとつです。
睡眠中には、体内でメラトニンと呼ばれる活性酸素を取り除く物質が生成されます。メラトニンは髪の毛の健康に重要な役割を果たし、不足すると髪の毛の発育を妨げる可能性があります。
また、睡眠不足は体全体の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、頭皮の状態にも影響を与えます。頭皮の血行が悪くなり、髪の毛に栄養や酸素が不足することで、白髪のリスクが高まるためです。
ぜひ毎日十分な睡眠時間を確保し、質の良い睡眠を心がけましょう。
【対策3】生活習慣
生活習慣、特に毎日のヘアケアの方法を改善すると白髪予防につながります。
例えば、髪は濡れた状態が一番傷みやすいため、お風呂上がりには自然乾燥でそのまま放置するのは避けましょう。湿気によって雑菌の繁殖やキューティクルが開いたままで傷みやすい状態が続くからです。そのため、なるべく早く髪を乾かすことが大切です。まず、頭皮の水分をタオルでしっかり拭き取ったら、ドライヤーを使って素早く髪を乾かすと、髪のダメージが少なくて済みます。
また、合わないシャンプーを使い続けていると、かゆみや赤みなど頭皮環境にダメージを与える場合が少なくありません。シャンプーにはさまざまな商品があり、洗浄力が強いものを使っていると、頭皮が炎症を起こし、頭皮環境が悪化する可能性があります。
髪や頭皮に優しいシャンプーを選びたい場合は、市販のシャンプーよりも、アミノ酸系のシャンプーや無添加商品がおすすめです。
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【対策4】運動
適度な運動は、白髪予防にも良い効果をもたらします。運動により血液循環が促進され、頭皮への血流も改善されるからです。頭皮に豊富な酸素や栄養が行き渡ることで、髪の健康を保つことができます。
ただし、運動をする際には無理をせず、自分の体力や体調に合わせた適切な運動を行うことがポイントです。激しい運動や過度の負荷は逆効果となることもありますので、無理のない範囲で取り組むようにしましょう。
ウォーキングや水泳、ヨガなどの軽い運動やストレッチがおすすめです。日常生活に取り入れやすく、心地よい運動習慣を作ることで、白髪予防や髪の健康維持につながります。
【対策5】ストレス解消
ストレスによって心身に負荷の掛かった状態が続くと、ホルモンバランスが乱れやすくなり、血行が低下します。そのため、頭皮や毛根の細部に必要な栄養分を上手く送り届けることが難しくなり、メラニンの働きが衰え黒い髪の色を損なってしまうのです。
ストレス解消のため、趣味を楽しんだり、深呼吸や瞑想、ヨガなどのリラックス法を取り入れたりしてみましょう。
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4.頭皮の健康は毎日のヘアケアアイテム選びが大切

若白髪の予防には、健康的な頭皮環境を維持するアプローチが欠かせません。そのためには、毎日のヘアケアアイテムを髪の毛や頭皮に優しく自分にマッチするものを選ぶ必要があります。
刺激の少ない成分や頭皮に優しい製品を選ぶことで、頭皮への負担を軽減し、かゆみや炎症のリスクを低くすることができます。また、マッサージブラシや頭皮用のトリートメントなどを積極的に使用することで、頭皮の血行を促進し、健康な状態の維持につながります。
白髪予防のためにも、毎日のヘアケアの一環として、頭皮の健康に配慮したヘアケアアイテム選びを心掛けましょう。
なぜ頭皮環境のケアは髪の健康に大切なのか、次のページでもご確認ください。
スカルプケアとは? 基本を抑えてしっかりシャンプー
5.まとめ

若白髪も白髪と同じく、髪の毛に含まれるメラニン色素の生成が減少することにより、10代から20代の若い世代に見られる現象です。
若白髪は、生活習慣、遺伝、ヘアケアなどが原因と考えられています。
中でも、日々のヘアケア習慣によって、髪の健康を左右する頭皮環境にダメージを与えているケースが少なくありません。
頭皮に優しく、髪の生えるメカニズムをサポートするようなヘアケアアイテムを取り入れて、若白髪を防ぎ、白髪の改善に努めましょう。
若いうちから若白髪対策でヘアケアをするなら、頭皮に優しくお肌への刺激が少ない天然成分のシャンプーがおすすめです。
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若白髪のために何かトライしてみようと思っている方、ぜひお試し下さい。
【本記事の要約】 若白髪は、10代から20代の若い世代に見られる白髪のことを指します。一般的には白髪が目立つのは30代後半からですが、若い年代でも遺伝や生活習慣、ストレスなどが影響して白髪が現れることがあります。若白髪が生える原因は生活習慣、遺伝、ヘアケアに起因することが多く、特に睡眠不足や栄養バランスの乱れが関与しています。また、適切なヘアケアも大切で、特に刺激が少ないシャンプーや頭皮ケアアイテムの使用が推奨されています。日々のケアとしては栄養バランスの取れた食事、良質な睡眠、適度な運動、ストレス解消が重要です。健康的な生活を維持し、頭皮や髪に優しい製品を選ぶことで、若白髪の予防や改善に繋がります。 |