加齢とともに生えてくると思っていた白髪が生えない人なんているの?と思うかもしれませんが実際にそういう人はいます。これは人それぞれ遺伝や生活習慣が違うからです。
白髪が生える原因を深く知ってそこから生えにくくする生活を心がけてみましょう。白髪を目立ちにくくしたいと思っている人は参考にしてみてくださいね。
1.白髪が生えるメカニズム

まずは白髪が生えるメカニズムについてご説明しましょう。髪は毛母細胞で作られ、そして、メラノサイトが作り出すメラニン色素を含むことで黒髪となって生えるのです。
したがって、白髪はこのメラノサイトでなんらかの理由によりメラニン色素を含まなかった髪の毛です。メラノサイトがうまく機能していないと白髪になって生えてきます。
また、黒髪になるために必要なメラニン色素はチロシナーゼという酵素の働きが必要です。このチロシナーゼが少ないと黒髪を作る機能が低下し、色が付かないままの白髪が生えてきます。
白髪の原因は他にも、加齢や遺伝、ストレス、食生活の乱れなどと影響するので日頃から注意が必要です。
2.白髪増える原因

それではここからは白髪が増える原因についてさらに詳しくみていきましょう。
遺伝
白髪の原因としてよく知られているのは、遺伝ではないでしょうか。しかし、この遺伝とはあくまで「白髪が生えやすい」という遺伝子なのです。
両親に白髪が多いからと言って必ず自分も白髪が多くなるということではないので覚えておいてくださいね。したがって、白髪が生えにくい生活習慣やストレスのない生活をしていれば白髪が生えるのを遅らせることはできます。
ストレス
白髪にとってストレスは悪影響があります。このストレスは主に二つの影響があるのです。
一つ目の影響は、ストレスにより影響で血管が収縮し、血行不良になることです。血行不良はさまざまな影響を及ぼします。
たとえば、髪に必要な栄養素が毛母細胞まで届かなくなります。血行不良にならないように日頃から頭皮マッサージで頭皮をやわらかくしておきましょう。
二つ目の影響は、ストレスにより皮脂の分泌が活発になることです。皮脂の分泌が活発になると、皮脂が空気に触れ、酸化して過酸化脂質になります。
過酸化脂質が毛穴に詰まってしまうと、雑菌が過剰に増え、抜け毛やかゆみの原因になります。この過酸化脂質が増えるとメラノサイトの働きが悪くなり白髪になってしまうのです。
過酸化脂質を少しでも減らすなら炭酸シャンプーのようなスカルプケアがおすすめです。
生活習慣の乱れ
生活習慣が乱れてしまうと髪だけでなく体にも悪影響がありますよね。これは、食事・運動・睡眠などすべてがバランスよく行われていることが大切です。
まず食事では、メラニン色素を作るのに必要な「チロシナーゼ」という酵素を積極的に摂取しましょう。さらにチロシナーゼを活発に動かすために、海藻や乳製品、豆類や野菜などをバランス良く摂るといいですね。
つぎに気をつけたいのが運動不足です。運動不足になると全身が血行不良に陥ります。
血行不良になると、必要な栄養がメラノサイトまで行き届かなくなるため、白髪が生えてしまいます。軽く運動をするだけでも、新陳代謝はアップし、気分的にもスッキリして気持ちよく過ごすことができますよ。
睡眠不足
睡眠不足も髪には悪影響です。なぜなら、睡眠中に分泌される「メラトニン」には体内の細胞をリセットさせる働きがあります。
しっかり睡眠をとることで、体内の細胞を正常化させ白髪防止に繋がります。このメラトニンは加齢とともに減少していくので、年を重ねるごとに質の良い睡眠を心がけましょう。
間違ったヘアケア
白髪予防や頭皮を元気にするためと、洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったりドライヤーを使わず自然乾燥をしていたりすると逆に白髪を増やす可能性があります。正しいヘアケアを心がけましょう。
シャンプーは、白髪予防にはアミノ酸タイプのものがおすすめ。一日に何度もシャンプーをするのも髪に負担がかかるのでやめましょう。
また、パーマやカラーをしている髪は傷みやすくなっているため美容液などで栄養を補ってあげるのも効果的ですよ。
3.白髪を完全に改善する方法はない

白髪は遺伝や加齢とともにある程度生えるのは仕方がないことです。これらが原因の白髪は残念ながら黒髪に戻る可能性は低いです。
しかし、生活習慣の乱れやストレスが原因で生えた白髪は黒髪に戻る可能性はあります。問題を見つめ直してメラノサイトの機能を改善するようにしましょう。
白髪をすべて黒髪に戻すことは難しいですが、原因によっては黒髪を取り戻すことができるかもしれませんよ。
4.白髪の有無に関係なく髪を元気にする努力を!
白髪が生えるのにはさまざまな原因があります。なかには、遺伝的な要因が少なく生活習慣も整っている人は年を重ねても白髪がほとんど生えていない人もいます。
しかし、白髪が生えてきたからとガッカリするのではなく髪を元気にする努力をしてみましょう。生活習慣を見直したりストレスを軽減したりできるので、髪だけでなく自分自身も元気になって過ごすことができますよ!
【本記事の要約】 本記事では、白髪の原因と対策について解説しています。白髪は、メラノサイトがメラニン色素を生成できなくなることで発生します。メラノサイトの機能低下には、遺伝、ストレス、生活習慣の乱れなど様々な要因が考えられます。 遺伝は白髪が生えやすい体質を引き継ぐ可能性がありますが、必ずしも白髪になるわけではありません。ストレスは血管を収縮させ血行不良を引き起こし、毛母細胞への栄養供給を阻害します。また、皮脂の分泌を活発化させ、過酸化脂質の生成を促進することでメラノサイトの働きを阻害します。生活習慣の乱れは、食事の偏り、運動不足、睡眠不足など様々な要因が考えられます。食事では、メラニン色素の生成に必要なチロシンを摂取することが重要です。運動不足は血行不良を引き起こし、睡眠不足はメラトニンの分泌を抑制し、細胞の修復を阻害します。 白髪を完全に改善することは難しいですが、生活習慣を見直し、ストレスを軽減することで、白髪の発生を抑制したり、黒髪を取り戻したりできる可能性があります。白髪は加齢とともに生えてくる自然な現象ですが、健康的な生活を心がけることで、より美しい髪を保つことができます。 |