では、ブロンド髪の人は白髪の悩みはないのでしょうか?その答えは「NO」です。
もちろん、ブロンド髪の人も白髪の悩みはあります。しかし、それぞれの髪の特徴を紐解いていくと、髪の明るさなどの違いもあり悩みの大きさは違うのです。
そこで今回は、欧米人のようなブロンド髪と日本人の黒髪の違いや目立ちやすさの違いについて詳しくご説明したいと思います。欧米人の白髪事情について疑問がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
1.ブロンド髪も白髪は生えてくる

人は加齢とともに誰もが老化していきます。それは人種によって違いがあることではありません。
もちろん、髪の毛も同じことで日本人が加齢とともに白髪が増えることと同じように、欧米人のようなブロンド髪や金髪の人も白髪は生えます。この白髪には、欧米人の中でも悩んでいる人は多いのです。
ただ、欧米人のようなブロンド髪は元々明るいため、日本人の髪と比べると目立ちにくいという特徴はあります。
2.黒髪・ブロンド髪の違いとは

それではここからは、黒髪とブロンド髪の違いについてみていきましょう。「外国人は金髪が多い」と思っている方も多いかもしれないですが、実は金髪は全世界でも1~2%ほどでブロンド髪や栗色の髪が一番多いのです。
このように髪の色もさまざまです。今回は、欧米人に多い「ブロンド髪」と比較してみていきましょう。
髪質の違い
日本人の髪の太さは平均で約0.08ミリと言われています。一方で、欧米人の平均は約0.05ミリです。
日本人の髪の方が欧米人に比べて太く、コルテックスも多くあります。このコルテックスとは、メラニン色素を含む細い繊維状のタンパク質の集まりで、束状で3層構造になっている毛髪の中間層部分です。
また断面の形状にも違いがあり、黒髪を持つアジア人の毛は断面が円形に近く、ブロンド髪を持つ欧米人の毛は楕円形をしていることが多いです。
キューティクルの違い
キューティクルは、髪のツヤや手触りを決める大事な成分です。キューティクルの主成分は硬いタンパク質で、うろこ状に重なって並んでおり健康な髪ほど重なり合っています。
このキューティクルも、日本人の黒髪の方が一枚一枚が厚く硬く、重なり方も密になっています。しかし、日本人の黒髪の方がキューティクルははがれやすく、傷みやすいというデメリットもあります。
メラニンの量の違い
髪に色を付けるメラニンという言葉を聞いたことがあると思いますが、このメラニンにも実は種類があります。それは、ユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)です。
ユーメラニンの方が多いのが黒髪になります。反対にユーメラニンが少ないとブロンド髪になります。
また、栗色はその中間となり、赤系の髪にはフェオメラニンが多く含まれているというわけです。
3.日本人の白髪が目立ちやすいのはなぜ?

日本人の黒髪は白髪があるととても目立ちますよね。これが白髪の悩みの種とも言えるでしょう。白髪が出てきたら、とっても気になるものです。
欧米人に比べて日本人の方が目立ちやすいの次の通りです。
黒の中に白があると目立つ
日本人の髪は黒色が多いため、黒の中に白色があるとどうしても目立ってしまいます。黒と白は明度差の大きい組み合わせなので仕方がないとも言えるんですね。
また、白色は膨張色でもあるため角度によっては太く見えてしまいます。目の錯覚もあり、黒色の中の白色は余計に目立つのです。
さらに、メラニン色素は水になじみやすく、メラニン色素の含まれていない白髪は水分も少なく手触りも良くありません。したがって、日本人のような太く強い印象のある白髪は目立ってしまうのです。
欧米人は髪色が明るいためごまかしが効く
日本人の黒髪は白髪が目立ちやすいと先ほど述べましたが、欧米人のような元々明るい髪色は白髪は目立ちにくいですよね。したがって、日本人ほど白髪に悩みが大きいわけではなく、ナチュラルなブラウンやハイライトなどのヘアカラーで対処している人が多いそうです。
また、欧米では白髪を生かす「グレイヘア」や「シルバーヘア」も人気があります。欧米人は、自然体を好む傾向にあります。
4.白髪は世界共通の悩み

今回は欧米人と日本人の白髪事情についてご説明しました。欧米人のような元々明るい髪質でも、メラニンの量は違えど白髪は生えてくるため、白髪の悩みは世界共通ということでした。
しかし、欧米人は日本人の白髪は目立ちにくさに違いがあり、悩みの大きさは違いますよね。欧米人は、自然体でシルバーヘアや色々なカラーにチャレンジする人が多い印象です。
まずは、白髪をプラスに受け入れて自分なりにカラーなどを楽しんでみてはいかがでしょうか。
【本記事の要約】 白髪は、ブロンド髪の人も日本人のような黒髪の人も、年齢を重ねるにつれて生えてくるものです。しかし、白髪が目立ちやすいかどうかは、髪の色や髪質によって異なります。 日本人の黒髪は、ブロンド髪に比べて太く硬く、キューティクルも厚いため、白髪が目立ちやすいです。黒髪の中に白髪があると、明度差が大きいため、より目立ってしまうのです。さらに、白髪は水分量が少なく、手触りも悪いため、太く強い印象を与え、より目立つ原因となります。 一方、ブロンド髪は元々明るい色をしているため、白髪が目立ちにくいという特徴があります。また、欧米では白髪を自然なもので受け入れ、グレイヘアやシルバーヘアを楽しむ人も多く、白髪に対する考え方が日本とは異なるようです。 白髪は世界共通の悩みですが、それぞれの髪質や文化によって、その捉え方や対処法は異なるようです。白髪は、年齢を重ねる証であり、自然な現象として受け入れることも大切です。 |