更年期と白髪は、年齢的に気になり始める時期が重なることがあります。ただし、白髪が増えたことだけで女性ホルモンの状態や更年期障害を判断することはできません。更年期の体調変化と、髪の色を整えるケアは分けて考えることが大切です。
1. 更年期障害と白髪は同じ問題ではない
厚生労働省の情報では、更年期は閉経の前後約5年ずつ、一般には45〜55歳頃が目安とされています。更年期にみられる不調には、ほてり、発汗、疲れやすさ、睡眠の不調、気分の変化などさまざまなものがあり、生活に支障が出る場合は「更年期障害」として婦人科への相談が勧められています。
一方、白髪は毛包で髪に色を与えるメラニンが十分につくられなくなることで生じます。加齢や家族歴など複数の要因が関係し、白髪が気になり始める時期には個人差があります。更年期と白髪が同じ時期に目立ってきても、「更年期だから白髪になった」「白髪が増えたから女性ホルモンが不足している」と一方向に結び付けないようにしましょう。
更年期について:厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト:更年期」
白髪について:American Academy of Dermatology「What causes gray hair, and can I stop it?」
2. 白髪が増えたと感じたときに確認したいこと
白髪そのものは加齢に伴ってよくみられる変化です。今の医学では、一般的な加齢性の白髪を確実に黒髪へ戻す治療は確立していません。食事、マッサージ、シャンプーだけで白髪が治ると考えたり、白髪を理由にホルモン剤やサプリメントを自己判断で使ったりすることは避けましょう。
白髪以外にも、急な脱毛、頭皮の強いかゆみ・赤み・痛み、体調不良などがある場合は、白髪だけの問題と決め付けず医療機関へ相談する選択肢があります。また、ほてりや発汗、眠れない、気分の落ち込みなど更年期にみられる症状が日常生活に影響している場合は、婦人科で相談してください。
3. 白髪を見た目として整える選択肢
白髪を「治す」ことと、今ある白髪を「目立ちにくくする」ことは別です。見た目を整えたい場合は、仕上がりや手間に合わせて方法を選べます。
| 方法 | 向いている場面 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 部分用の白髪カバー | 生え際・分け目などをその都度整えたい | 衣類や肌への付着、使用方法を商品表示で確認 |
| カラートリートメント | 入浴時のケアの中で髪色を徐々に整えたい | 仕上がりには髪質などによる個人差があるため、現行の使用方法・注意事項を確認 |
| 酸化染毛剤などのヘアカラー | よりしっかり染めたい | 酸化染毛剤にはアレルギー性接触皮膚炎のリスクがあるため、製品の注意事項と皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の指示に従う |
KIWABIでは、部分的なカバーには白髪隠しカラーブラシ、カラートリートメントという選択肢にはカラートリートメントがあります。いずれも更年期障害や白髪の原因を治療する商品ではなく、髪色を整えるための選択肢として考えてください。使用前には現在の商品表示・説明書を確認し、使用中に異常を感じた場合は使用を中止してください。
なお、厚生労働省は酸化染毛剤による皮膚障害について注意喚起しています。この注意はすべてのカラーリング製品が同じ仕組み・同じリスクであるという意味ではありません。使用する製品の種類を確認し、その製品に定められた注意事項に従うことが重要です。
厚生労働省「毛染めによる皮膚障害」
4. 毎日のヘアケアでできること
食事、睡眠、ストレス対策は全身の健康を保つうえで大切ですが、特定の食品や生活習慣だけで白髪が確実に減るとは言えません。髪と頭皮については、強くこすりすぎない洗髪、必要に応じたコンディショニング、濡れた髪を長時間放置しないことなど、日常のお手入れを無理なく続けましょう。
頭皮マッサージや炭酸系シャンプーも、心地よさや洗浄を目的として使うのと、「白髪を予防・改善できる」と期待するのとでは意味が異なります。白髪への治療効果を前提にせず、自分の頭皮状態と商品の用途に合わせて選んでください。
5. よくある質問
更年期になると必ず白髪が増えますか?
必ず増えるとは言えません。更年期と白髪が目立ち始める時期は重なりやすいものの、白髪の出方には個人差があり、白髪だけで更年期やホルモン状態を判断することはできません。
女性ホルモンを増やす食品やサプリで白髪は戻りますか?
白髪を黒髪へ戻す目的で、特定の食品やサプリメントの効果を一般化できる十分な根拠はありません。更年期症状への治療やサプリメントを検討する場合は、白髪対策とは分けて医療機関へ相談してください。
更年期でも白髪染めを使えますか?
年齢だけで一律に可否が決まるものではありません。頭皮に炎症がある、過去に毛染めでかぶれたことがある、治療中で使用可否が気になるといった場合は、使用前に医師や製品の相談窓口へ確認してください。酸化染毛剤を使う場合は、製品表示に従って毎回の皮膚アレルギー試験を行い、異常があれば使用しないでください。
参考情報
- 厚生労働省「更年期」
- American Academy of Dermatology「What causes gray hair, and can I stop it?」
- 厚生労働省「毛染めによる皮膚障害」
2026年9月10日確認。この記事は一般的な情報提供を目的とし、診断や治療の代わりとなるものではありません。