そんな身近な白髪に対しても実は意外と知らない事が多い方もいらっしゃると思います。
白髪と地毛の部分は何が違うのでしょうか?
どちらが染まりやすいのでしょうか?
白髪染めをどのくらいのペースでしたらいいのでしょうか?
など白髪についての知識から染める目安などを詳しくご紹介していきます。
1.白髪と地毛の違い

地毛
髪の毛は頭皮の根元にある毛母細胞という細胞から作られており、その中にあるメラノサイトという細胞でメラニン色素が受渡されて黒い髪の毛としてはえてきます。
髪の毛には毛周期といって成長に合わせてはえ変わるまでのサイクルがあります。
・成長期2〜6年
(成長していく)
ほとんどの髪の毛がこの状態にあり、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きが盛んで髪のでが伸びる時期。
↓
・退行期2〜3週間
(成長しない)
今まで成長してのびていた髪の毛は、毛母細胞が衰えはじめてあまり伸びなくなってきます。
↓
・休止期3〜4ヶ月
(成長しない)
毛母細胞の働きが完全に止まり髪の毛が抜けます。奥に眠っている休止期の毛根は新しい髪の毛を作るために活動しだす時期でもあります。
このくり返しで地毛の髪の毛は生成されていきます。
白髪
髪の毛のはえ変わるサイクルは地毛の時と同じ仕組みになっています。違いとしては毛母細胞のメラノサイトからなんらかの理由でメラニン色素が生成されなくなったことによってはえてきた髪の毛が白髪となることです。
遺伝や老化、生活習慣など様々な要因はありますがそのせいで黒い色がつかずにはえてきてしまう髪の毛を白髪と言います。
2.染まり方の違い
地毛を染めるヘアカラーと白髪を染めるグレイカラーはどう違うのか仕組みについてみていってみます。
ファッションカラー
ファンションカラーは黒い色素の髪の毛を脱色して抜けた部分に色味を入れていく仕組みになっています。
このヘアカラーはヘアダイなどとも呼ばれており酸化染毛剤といいます。通常1剤と2剤に分かれていてそれを混ぜ合わせる事によって薬剤を作用させてから使用していきます。
1剤には染料とアルカリ剤、2剤には酸化剤(過酸化水素)で構成されているのです。
カラー剤を混ぜ合わせて化学反応を起こしたら髪の毛に塗布していきます。1剤に配合されているアルカリの力で髪の毛の表面にあるキューティクルを開かせカラー剤を内部に浸透させていきます。
浸透した薬剤が2剤の酸化剤の作用で髪の毛のメラニン色素を分解して脱色させて、その部分に染料が過酸化水素とアルカリの反応で発生した酸素と結びついて酸化することによって色味を発色する仕組みとなっているのです。
グレイカラー
グレイカラーもファッションカラーの仕組みとほとんどが同じような仕組みでできています。しかしファッションカラーは黒い髪の毛を明るくして色味をつけるためにブリーチ力が強く作られており、グレイカラーは染料の含有量が多く染毛力が高いので白髪がキレイに染まります。
あまり明るすぎると白髪が浮いてしまうのでファッションカラーほどは明るくしないことが多いです。黒髪の部分と白髪の部分がキレイに馴染むように計算されて作られています。
このように作用に特徴があるため、地毛と白髪のどちらが染まりやすいとは一概には言えませんが、適切な薬剤を選定すればどちらも染まり具合はほとんど差がないのではないかと思います。
白髪染めの目安
今までファッションカラーをしてきたけれど白髪が増えてきた…
顔周りだけ白髪が目立つ…
どのタイミングで白髪染めに切り替えよう…
ときっかけやタイミングがなかなか掴めずにいる方も多いのではないでしょうか?そこで白髪染めに切り替えるべきタイミングをご紹介していきます。
・白髪が気になったら
一番はこれに尽きますが自分自身で白髪が気になって周りからの目を気にしてしまったり鏡をみるたびにイヤな気持ちになったりと少しでもストレスになるのでしたらすぐにでも移行することをオススメします。
白髪はきらきら悪目立ちしてしますので数本でしたらうまく隠せていけるかもしれませんが本数が増えるほどに主張がはげしくなります。
それを気にしてストレスになるくらいならキレイに染めてしまった方が健全で気持ちも楽になります。意地でも「白髪染めがイヤ!」とおっしゃる方もいらっしゃいますが白髪が目立つよりもマシなのではないでしょうか?
ご自身がどうありたいのかよく相談してみるとよいかもしれません。
・20%位の白髪になってきたら
全体の20%が白髪になってくるとだいぶ目立ってきます。その程度増えてしまったら白髪染めへの移行を考え始めてもよい時期ですし、もしも勇気がでない場合は髪の毛全体を明るくすることで白髪とのコントラストを曖昧にぼかせるので一旦試してみるのもありです。
ブリーチでのハイライトなどでも白髪を目くらましができるので美容室でそういう技術を相談してみるのもオススメです。
・顔周りだけ白髪が目立つ
後ろは白髪がないのに顔周りや生え際に密集している、など白髪がはえてくる初期段階によくあることなのですが一番目立つ部分にあると気になりますよね。
そんな場合はファッションカラーにプラスして顔周りだけ白髪染めをしてもらうのもありです。まだ明るさを楽しみたい方など白髪染めに抵抗がある場合などは部分で白髪染めしてあげられるのでハードルも低く気になる生え際もしっかりと染まるのでとてもオススメです。
・染めはじめた後の頻度
気になる程度など個人差もありますが、大まかな目安として一度グレイカラーをすると
10〜30%…1ヶ月〜2ヶ月
40〜50%…1ヶ月
60〜100%…2〜3週間
のタイミングで染め直す方が多いとされており白髪の密度が多くなればなるほどにカラーのペースがはやくなっていくのがわかります。
ダメージを軽減させるためにもリタッチをはさみつつフルカラーは2〜3ヶ月に1度にするなどうまく組み合わせていくのがオススメです。
3.まとめ
このように白髪と地毛、ファッションカラーとグレイカラーは似ているようで特徴の異なるものになります。それぞれの特徴や仕組みを理解することで少しでもお悩み解決に役立てていただきたいです。アッシュカラーに染める方法も記載 しております。また、花王様の記事ですが、白髪の原因も。
今回の記事で今のご自身のスタイルに合った方法を見つけられるお手伝いができましたら幸いです。
【本記事の要約】 白髪は多くの人が悩む問題で、特に染めてもすぐにまた生えてくるため、手を焼くことがよくあります。白髪と地毛の違いは、メラノサイトがメラニン色素を生成できなくなるため、白髪が生えるという仕組みにあります。白髪染めにはファッションカラーとグレイカラーがあり、ファッションカラーは黒い髪の毛を脱色して色を入れるもので、グレイカラーは白髪に特化した染毛力の強い染料が含まれており、白髪がきれいに染まります。地毛と白髪の染まりやすさに差はありませんが、白髪染めの目安としては、白髪が気になった時や顔周りに白髪が集まってきた場合に染めることが勧められます。白髪染めは個人差もありますが、白髪が増えてきたら早めに染めることで、ストレスを減らし、清潔感を保つことができます。また、染めた後の頻度は白髪の量に応じて調整し、ダメージを軽減するためにリタッチをはさむとよいでしょう。 |