今の日本人は、小さな画面やブルーライトを浴びる環境下で目を使うことが非常に多くなっています。目が疲れたと感じてから、一晩寝てすっきりと治らない場合や、さらに肩こりや頭痛がする場合は、眼精疲労になっているかもしれません。
そんな眼精疲労が、実は白髪の原因になるということをご存じでしょうか?
今回はそんな眼精疲労で白髪になってしまう理由や、予防・改善が見込めるおすすめの方法を調べました!
1. 眼精疲労が白髪を招く!?その理由は?
眼精疲労は白髪の原因のひとつだといわれています。スマートフォンやパソコンのデスクワークなどで目を使いすぎると、目の周りの筋肉が硬直してしまうのです。この目周辺の筋肉の硬直が全身に影響することで血行が悪くなり、肩こりや頭痛の原因となってしまうのですが、問題はここから。全身の血行不良ということは、頭皮の血行不良でもあるため、頭皮に栄養が行き渡らなくなり白髪を引き起こす原因となるのです。
①血流が滞り、黒髪生成に必要な栄養が届かなくなってしまう

疲れ目には二種類あります。一つは一晩寝れば治ってしまう軽い症状の「疲れ目」、もう一つは「眼精疲労」です。
眼精疲労とは、一晩や二晩寝ても目の疲れがとれず、目のかすみや眩しさ、充血を伴い、さらには肩こりや頭痛、吐き気など全身症状が出現した状態です。時には冷えの症状を訴える人もあり、「眼精疲労」が血行の低下をもたらしていることがわかります。血行が悪くなると、もちろん頭皮にも栄養が行き渡らなくなりますから、黒髪生成に必要な栄養が行き渡らなくなるということになります。
②深い睡眠に入れなくなる可能性

眼精疲労が不眠の原因となることもあります。スマートフォンやパソコンを見つづけ、目周辺の筋肉をずっと収縮させつづけていると、視神経が脳神経にも影響を与え、精神を高揚させる交感神経が活性化しつづけてしまいます。その結果自律神経のバランスが乱れて、心身が休まらず不眠症になってしまうのです。
そして不眠症は、なんと頭皮にも悪影響を与えます。健康な頭皮環境を保つためには夜寝ている間に分泌される成長ホルモンが不可欠ですが、この成長ホルモンは睡眠後3時間経ってから多く分泌されます。なので、不眠症で睡眠時間が短くなると、健康な髪を作る角化細胞が未熟なままになってしまいます。未熟な角化細胞は乾燥しやすいため、固くなり、頭皮が生まれ変わるターンオーバーが滞ってしまうんですね。乾燥した固くて古い頭皮からは健康な毛が生えづらくなってしまいますから、結果として白髪になりやすくなってしまうのです。
③活性酸素の発生に繋がる

目を使い続けていると、目の筋肉に疲労物質である活性酸素が発生しやすくなります。
活性酸素は体に侵入したウイルスなどを分解する働きがありますが、その一方で自らの細胞に対しても見境なく強力な酸化作用で傷つけてしまう性質があります。人間の身体はすべて細胞の塊です。もちろん頭皮の角化細胞も細胞の一つですから、活性酸素が発生すると酸化して傷ついた状態になってしまいます。毛根の細胞が十分に機能を果たせなくなった状態となるわけですから、傷ついた角化細胞からは白髪が生えやすくなってしまうというわけです。
2. 眼精疲労の予防&改善におすすめの方法
それでは、どうしたら眼精疲労を予防・改善できるのでしょうか。ここからは、ツボ押しやマッサージなど日常に簡単に取り入れることができる方法を6つご紹介いたします。
①ツボ押し
眼精疲労には、手軽に押せるツボ押しがおすすめです。
まず「百会」。「百会」は頭部の耳のライン上の頭のてっぺんにあるツボで、両手の中指を使ってゆっくりと押します。自律神経を整えて血行を改善するツボで、頭痛や不眠にも効くといわれています。
次に「天柱」。こちらは後頭部の髪の生え際の太い筋肉の脇にあるちょっと凹んでいるところにあります。このツボは普段からデスクワークをしている方にオススメのツボで、血行を促進する効果があります。両手で頭を包み込むようにして親指で頭頂部に向かって押してください。血行が促進され眼精疲労にいいだけでなく、白髪や抜け毛対策にももちろん期待ができるツボです!
下記リンクではちょっとした隙間時間に押すことのできる手のツボや足のツボもご紹介しています。押し方や注意点などもまとめていますので、チェックしてみてください。
②マッサージ
目の周りのマッサージも簡単にできるケア方法になります。
眉頭を親指の腹で上向きに押します。そのまま眉尻までゆっくりマッサージしていきましょう。
また、こめかみには目に直接アプローチする「太陽」というツボがあります。こちらを人差し指から小指まで4本を使い、ゆっくりとクルクルとマッサージしてみましょう。マッサージする際には指の腹で優しく押さえるようにするのがポイントです。

さらに簡単なものですと、お風呂に入った時に1分ほど軽く目の周りを叩くだけでも目の疲れの解消になります。お風呂のリラックスタイムに取り入れるだけで手軽にできますね。
③ストレッチ
ストレッチは全体の筋肉をバランスよくほぐすことができます。ここでは目のストレッチと全身のストレッチをご紹介します。
まずは目のストレッチから。眼球を上下左右に動かすと、目周りの筋肉をしっかり使ってあげることができます。目を上下に動かす、左右に動かす、交互にウィンクするなど、普段使わない目の筋肉を使ってあげましょう。
パソコンの仕事やデスクワークの合間に全身を使ったストレッチをするのも疲れ目の予防には効果的です。体の前で両手を組んで背中を丸めて頭を腕の中に入れるように、20〜30秒ほどぐーっと伸ばします。それから手のひらを前に返してさらに20〜30秒。最後に後ろに両手を組んで胸を張るように20〜30秒ほど身体をゆっくりと伸ばしてください。息を止めずに、ゆっくりと息をはきながら伸ばすのがポイントです。これを数回繰り返します。座ったままでもできるため、気がついたときに手軽にできますね。

全身の血流を促すことにより眼精疲労の予防はもちろん、健康な黒髪のための毛根育成を促進することにも繋がりますよ。
④アロマ
アロマの香りは脳に直接刺激を与えるため、眼精疲労の症状である睡眠不足や血行不良などに対する効果がすぐに現れるおすすめの方法です。
質の良い睡眠のために効果的なアロマは以下の通りです。
サンダルウッド、ラベンダー、ローズウッドなど
これらのアロマを、寝室のアロマディフューザーを使ったり、アロマを垂らしたハンカチを枕元においたり、お湯を入れたマグカップの中に一滴垂らしたりして使ってください。リラックスして就寝できるようになります。
血流を良くする血行促進効果のあるアロマもあります。
ジンジャー、レモン、ローズマリー、オレンジ、ペパーミントなど
このような血行促進作用のあるアロマを使うと眼精疲労にも白髪対策にもいいですね!ただ、こちらは刺激が強いアロマですのでお子さんや妊娠初期の妊婦さんは控えるようにしましょう。
白髪の予防・改善のために効果的なアロマについては、次の記事でもご紹介しています。チェックしてみてください。
⑤温タオル
温タオルは眼精疲労にはとても効果的。
温タオルには、目の上に載せるパターンと首筋に載せるパターンがあります。
目に載せる場合は、目周りの筋肉を直接ほぐすことができるほか、目周辺の自律神経のスイッチを刺激して交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態に切り替えられ、深くリラックスすることができます。首筋に当てる場合は、全身に血流を送る動脈を温めることができるため、全身の血行促進に繋がります。実はこの方法は、白髪・抜け毛対策でもかなり有効な手段としてクリニックでも取り入れられています。どちらの場合も、40度~45度ほどに温めたタオルを3分ほど載せて(あてて)あげましょう。
そんな温タオルには、簡単に作れて温度を下がりにくくする方法があります。その方法は次の通りです。
1. フェイスタオルを水で濡らしてからよく絞り、おしぼりを作る
2. ラップで巻き、電子レンジで500Wなら1分ほど、600Wなら40秒ほどチンする
3. ラップを巻いたままの状態でレンジから出し、その上にタオルを巻く
※やけどに注意!
4. 目や首にあてる
タオルにラップを巻いたまま、もう一枚のタオルを被せて使用するというのがポイントです。上に巻いたタオルの厚さを増やしたり薄くしたりして、温度を調節してください。
温タオルに④で紹介したようなアロマを数滴垂らすと、香りの効果でより深くリラックスすることができますよ。
⑥こまめに休息をとる

疲れやすい目ですが、こまめに休めてあげることで眼精疲労をためないようにすることも可能です。
パソコンを10分見たら3m程でいいので遠くを見て目の筋肉を緩める、トイレに行ったら1分間目を閉じる、テレビを見る時も20分に1回は立ち上がって体を動かす・・・。
そんな細かい時間でもちょこちょこ体を動かしたり、目を休めたりすることによって目の疲労に効果があります。ぜひ日常の生活に取り入れたいですね。
3. 美容のためにも健康のためにも、目を大切に!

眼精疲労と白髪なんて全く関係ないことのように思われますが、実は想像以上に繋がりがあることに驚いた人も多いのではないでしょうか?
日常のスマートフォンやパソコン作業をすることが多い現代ですが、それが眼精疲労へと繋がり、不眠や血行不良を起こして健康な育毛を阻害していたんですね。
白髪予防のためにも、健康な生活を送るためにも、日頃からこまめに目を休めたり、ご紹介したマッサージやアロマでリラックスしたりすることを心がけてくださいね。
心身ともに健康になることで眼精疲労を予防して、白髪をなくしていきましょう!
【本記事の要約】 眼精疲労は予想以上に白髪の原因になりうる重要な要因です。その理由は以下の3つです: 1. 血流の悪化 - 目の周りの筋肉の硬直 - 頭皮への栄養供給の阻害 - 黒髪生成に必要な栄養の不足 2. 睡眠への悪影響 - 不眠症のリスク - 成長ホルモン分泌の減少 - 頭皮のターンオーバー低下 3. 活性酸素の発生 - 目の筋肉における活性酸素の増加 - 細胞への酸化作用 - 毛根細胞の機能低下 眼精疲労の予防・改善のための6つの方法: 1. ツボ押し(百会、天柱) 2. マッサージ(目周り、こめかみ) 3. ストレッチ(目、全身) 4. アロマセラピー 5. 温タオル 6. こまめな休息 最終的に、日常的な目のケアと全身の健康管理が白髪予防につながります。スマートフォンやパソコン作業による目の酷使に注意し、定期的に目を休めることが重要です。 |