【ご法度】髪を染めた当日のシャンプーがNGの理由とアフターケア方法

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美容室で髪の毛を染めたときに「今日はもうシャンプーしないでおいてくださいね!」と念押しされた経験のある方も多いのではないでしょうか。カラーをした当日のシャンプーはご法度だと知らぬうちに意識するようになります。
そうとはわかっていても
「夜は髪の毛洗いたいな…」
「なぜシャンプーしたらいけないのだろう?」
「そんなに色持ちが変わってしまうの?」
と疑問や不満に思うことも多いはずです。
そこで今回は本当にカラー当日はシャンプーしてはいけないのか、それはなぜなのか、色持ちするアフターケアの方法まで詳しくご紹介させていただきますのでぜひ最後までご覧ください。

1.髪の毛が染まる仕組み


髪の毛が染まる仕組み
まずはヘアカラーで髪の毛が染まる仕組みからみていきます。

髪の毛の構造


髪の毛は表面からキューティクル→コルテックス→メデュラの順に海苔巻状の3層構造になっています。
キューティクル…髪の毛の一番表面をうろこ状に重なり合うように覆っているのがキューティクルです。キューティクルは髪の毛の内部を保護して外的刺激からも守ってくれる役割を担っています。摩擦やダメージによって剥がれ落ちてしまうと、髪の毛の内部の栄養素や水分を維持することができなくなってしまいカラーの退色にもつながります。
コルテックス…髪の毛の80%以上がコルテックスであるとされていて、キューティクルとメデュラの間に存在しています。このコルテックスの状態や質によって髪の毛の太さやハリコシに違いがでてくるのです。また、メラニン色素も含まれているため地毛の髪色も左右される大切な部分となります。コルテックスがダメージを負うと髪の毛の質が大きく低下してしまうため、キューティクルが外側から保護してくれているのです。
メデュラ…髪の毛の中心に存在するのがメデュラです。太い髪の毛に多く含まれていて、産毛や細い髪の毛には含まれないこともあり、役割が未だに解明されていない部分でもあります。

カラーの仕組み


一般的なカラー剤は酸化染料と呼ばれており、1剤と2剤に分かれていてます。1剤には酸化染料とアルカリ剤、2剤には酸化剤が配合されていてこの2つを混ぜ合わせることで化学反応を起こし力を発揮するのです。
1剤のアルカリ剤の力で髪の毛の表面のキューティクルをひらかせて、髪の毛の内部に薬剤を浸透させていきます。この浸透した薬剤が2剤の過酸化水素の作用で髪の毛の内部のメラニン色素を分解し脱色させていくのです。
そこに染料が過酸化水素とアルカリ剤の反応で発生した酸素と結びついて酸化することによって色がつく仕組みとなっています。
また、カラー剤は明度が明るければ明るいほどアルカリの力が強くなっているため、髪の毛への負担は大きくなっていきます。

2.カラーをした日はシャンプーしてはダメ?


カラーをした日はシャンプーしてはダメ?
髪の毛が染まる仕組みがわかったところで、どうしてカラーをした当日はシャンプーをしてはいけないのか、理由をみていきましょう。

キューティクルがひらいているから


酸化染料でのカラーの場合アルカリカラーとも呼ばれる薬剤を使います。この薬剤のアルカリの力で髪の毛の表面を保護しているキューティクルをひらかせて作用させています。カラーした直後ではまだキューティクルが閉じきっておらず隙間から染料が流出して退色に繋がってしまうのです。
カラーが完全に髪の毛に定着するには時間がかかるため、48〜24時間はシャンプーを控えてあげてください。

濡れている状態だとキューティクルがひらく


カラーをした後にまたシャンプーをするのに髪の毛を濡らしてしまうと余計にキューティクルをひらかせてしまうことになってしまいます。カラー直後でアルカリ性に傾いていてダメージを受けやすい状態なので、極力さけてください。

洗浄力が強いシャンプー


美容室では髪の毛に優しくマイルドに洗い上げてくれるシャンプーでできる限り負担を軽減してくれていることが多いです。しかし、市販で販売されているシャンプーのほとんどは洗浄力の強い成分で作られていて、カラー後のデリケートな髪の毛に使ってしまうとダメージや退色の原因となってしまいます。

3.カラー後の注意点


カラー後の注意点
カラーをした後にしてはいけない注意点をみていきましょう。

シャンプーをする


先程もお話したとおり、カラーの後のシャンプーはオススメできません。カラーの色が定着するまでどうしても時間がかかりキューティクルからの流出を防ぐことが難しいためです。最低24時間はあけてからシャンプーするようにします。

また、入浴時には髪の毛が濡れないようにまとめたり、タオルターバンなどでカバーしてから入るようにしてください。

紫外線に長時間あたる


紫外線は肌や髪の毛にもよくないのですが、カラーの退色にも悪影響を及ぼしてしまうのです。通勤や通学程度でしたら問題ないのですが、長時間紫外線にあたる予定のある方は帽子でカバーしたり髪の毛や頭皮用の日焼け止めスプレーを使用して髪の毛を保護してあげる必要があります。
海やプールなどは紫外線に加えて塩素の影響も受けてより退色しやすくなってしまうので注意が必要です。

コテやアイロン(180℃以上)の使用


カラー直後の髪の毛に高温のアイロンやコテを使用してしまうと、色を飛ばしてしまいせっかく染めたカラーが薄くなってしまいます。180℃以上は高温すぎるので140〜160℃で手早くセットできるようにすると退色を防ぐことができます。

4.どうしてもカラー当日にシャンプーしたくなったら…


どうしてもカラー当日にシャンプーしたくなったら…
そうは言っても「汗をかいてしまってどうしてもシャンプーしたい」「朝一でカラーしたから夜は洗わないと無理!」という方もいらっしゃると思います。そんな場合はどうしたらよいのかご説明します。

シャンプーなしでぬるま湯で洗う


シャンプーをしてしまうとどうしても退色を促してしまいます。そこでぬるま湯のシャワーで汚れを落としてあげると大分スッキリとするはずです。通常のときでもこのすすぎだけで汚れの7〜8割は落とせるとされているので大まかな皮脂や汚れは流せます。
お湯の温度が高いとキューティクルをひらかせてしまうので、あくまで36〜38℃程度のぬるま湯ですすぐことを守ってください。仕上げにトリートメントを使用してあげることでダメージもカバーできるので取り入れてみてください。

カラーシャンプーで洗う


お湯だけではどうしてもいやでシャンプーがしたいという方にオススメなのが、カラーシャンプーで洗うことです。カラーシャンプーはシャンプーと同様に泡立ち汚れを落とすことができますが、同時に色味も補ってくれる大変便利なシャンプーです。
通常は退色を予防しながら色味を保つために使用することが多いのですが、カラー当日のシャンプーにも使用することができます。カラーシャンプーの色味はブルー、ピンク、バイオレット、など様々な種類が販売されているので自分の髪色に合ったものを選んでください。色選びに迷ったら担当の美容師さんに訪ねてみてください。

5.退色しやすい色


同じカラーをしても性質的に退色しいやすい色と、退色しにくい色があります。その色についてご紹介していきます。
結論から申しますと、退色しやすい色味は寒色系の色味です。透明感もでるので人気のアッシュ、ブルー、オリーブ、バイオレット系など青み系の色味が寒色系にあたります。
寒色系のカラーの分子は大きく、逆に暖色系は分子が小さくなっていて、分子が大きいと髪の毛の内部に浸透しづらくなるのです。髪の毛の内部にしっかりと浸透することで色が定着しやすいのですが、寒色系のように分子が大きく内部に浸透しずらいとシャンプーなどで流出しやすくなってしまうのです。
色持ちを考えるのであれば、暖色系か退色が目立ちにくいブラウンなどのナチュラル系のカラーがオススメです。

6.色持ちが良くなるヘアケア方法


色持ちが良くなるヘアケア方法
カラーをした後はどうしたら色持ちがよくなるのでしょうか。色持ちがよくなるヘアケア方法もみていきます。結論から言うと、カラーリング後は、成分に着目してシャンプーを選ぶことが重要です

マイルドな洗浄力のシャンプーを使用する


毎日使用するシャンプーは実はとても大切で、せっかくきれいにカラーしてもトリートメントしても洗浄力の強いシャンプーを使用していることで効果を半減させてしまっていることもあるのです。

避けるべき成分


・石油系界面活性剤
(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン)
この成分は市販で販売されているほとんどのシャンプーに配合されていて、安価で安全性の高い成分になります。しかし、洗浄力がとても高く脱脂力も強いので髪の毛に必要な皮脂まで奪ってしまいカラーの退色も早まってしまいます。成分的には安全ですが、食器用洗剤などにも配合されるくらい強いものなので気をつけなくてはなりません。
・石けん系界面活性剤
(石けん素地、カリ石けん素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、ラウリン〜、ステアリン〜、オレイン〜)
石けんと聞くと優しそうな感じがしてしまいがちですが、この成分も洗浄力が強い成分の一つになります。弱アルカリの性質もあるので髪の毛がきしみやすくからまりやすくなってしまうのです。
・オレフィン系
(オレフィン(c12-14)スルホン酸ナトリウム、オレフィン(c14-16)スルホン酸ナトリウ厶)
この成分は石油系界面活性剤がよくないと有名になってしまったため、代わりに配合されることの増えた成分になります。しかし、この成分も石油系界面活性剤と同様に洗浄力がとても高く安価で安全性は高いのですが、髪の毛に優しい成分とは言えないものなのです。

オススメの成分


・ベタイン系
(〜ベタイン、〜グルタミン酸)
その成分は両イオン界面活性剤とも呼ばれていて、刺激が少ないのが特徴の成分です。酸性とアルカリ性を中和してくれて洗浄力が低下しないのでアミノ酸系など洗浄力が優しい成分と一緒に配合されていることもあります。
・アミノ酸系
(ココイルグルタミン酸〜、ラウロイルサルコシン〜、ココイルメチルタウリンナトリウム)
髪の毛の90%はケラチンというタンパク質でできていて、タンパク質は18種類のアミノ酸から成り立っていて髪の毛に優しいのが特徴です。洗い上がりもマイルドで余分な皮脂は落としてくれて、必要な皮脂は残してくれるので頭皮の皮脂バランスが取りやすくカラー後のケアにも向いています。

すぐに乾かす


お風呂上がりに髪の毛が濡れた状態のままでいると、カラーの退色の原因となってしまいます。乾燥がすすみダメージにも繋がるため、アウトバストリートメントでケアしてから速やかにドライヤーで乾かしていくことが大切です。

髪の毛ではなく地肌を洗う


シャンプーというと髪の毛を洗うイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。シャンプーは地肌中心に泡立てて頭皮を洗うイメージで洗ってあげることで、退色も抑えてバランスよく汚れを落とすことができます。

7.まとめ


カラーをしたあとの髪の毛はまだ安定していないため、とてもデリケートで色が抜けやすくなっています。時間をかけてゆっくりと定着していくのでカラー当日はできる限りシャンプーは控えてあげることが色持ちを良くするためにも大切です。24時間はシャンプーをしないのが理想とされています。カラーや白髪染めが長持ちしないという方は、シャンプーやトリートメントの見直しも検討して見てください。
しかし、どうしても洗いたいときはカラーシャンプーが一番対策にぴったりで簡単に取り入れることができるのでオススメです。自分に合った対策できれいな髪色をキープできるといいですね。






【本記事の要約】 美容室で髪の毛を染めたとき、「今日はシャンプーしないでおいてください」と注意されたことがある方も多いのではないでしょうか。実際、カラー当日にシャンプーをしてはいけない理由とその影響について説明します。髪の毛が染まる仕組みや、カラー後にシャンプーしないべき理由は、カラー剤が髪の毛の内部に染料を浸透させるため、キューティクルが開いている状態では色が流れやすく、退色を早めてしまうからです。カラー後24〜48時間はシャンプーを控えることが推奨されており、また紫外線や高温のアイロンも色持ちを悪くします。万が一、シャンプーしたい場合は、ぬるま湯で汚れを軽く流すか、カラーシャンプーを使用することが対策として有効です。さらに、退色しやすい色味としては寒色系があり、暖色系の方が色持ちが良い傾向があります。カラー後のヘアケア方法としては、マイルドな洗浄力のシャンプーを使うことが大切です。髪の健康を守り、色持ちを良くするためのアフターケアも重要です。

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