最近抜け毛が増えたな…
生え際が薄くなった気がする…
根元の立ち上がりが悪いな…
大人世代になってくるとこのような悩みがつきなくなってきます。それでもいつまでも若々しい髪の毛を維持して、おしゃれを楽しみたいですよね。
育毛と聞くと難しいイメージを持たれてしまうかもしれませんが、実はシャンプー1つ変えるだけでも効果があるかもしれません。
そこで今回は髪の毛の仕組みから女性特有の薄毛や抜け毛の原因や対策まで詳しくご紹介させていただきます。
1.髪の毛の仕組み

髪の毛はどのような仕組みで伸びているのでしょうか。まずはその仕組みから見てみましょう。
ヘアサイクル
ヘアサイクルは3つの期間から成り立っており、髪の毛が生えてから抜けるまでの過程のことを指します。一般的に女性は4〜6年のペースで1周すると言われています。
成長期
現在生えている髪の毛の80〜90%が成長期の段階とされています。長いヘアサイクルの中でほとんどが成長期ということになります。
毛乳頭にある毛母細胞が分裂することによって髪の毛は生えています。成長期の時期はこの活動が活発になるため髪の毛が成長していくのです。
退行期
退行期の期間は2〜3週間とされており、今生えている髪の毛全体のうちおよそ1%と言われています。この時期は毛髪の細胞分裂が落ち着いてきて休止期への準備がはじまります。
休止期
毛乳頭の活動が休止して髪の毛の成長が完全に止まってしまう時期にはいります。今生えている髪の毛の10%が休止期とされており、このタイミングで次に生えてくる髪の毛の準備に入ります。
この後に成長期にまた入ると新たな髪の毛が伸びてきて押し出されるような形で抜け落ちていきます。
正常なヘアサイクルの場合は1日に50〜100本ほどの髪の毛が抜けるとされています。しかしサイクルが乱れてしまっていると1日に100本以上の髪の毛が抜け落ちてしまいサイクルが短くなったりと健康的とは言えなくなってしまうのです。
女性の薄毛・抜け毛の原因
女性の薄毛や抜け毛の特徴としては、男性のように目立つように抜けたりすることは少ないです。髪の毛の全体的にボリュームが減ったり、生え際や分け目がペタッとなり目立つことが多いのです。
髪の毛が細くなるのも特徴の1つで全体のボリュームが少なくなったように感じたり、抜け毛が増える原因にも繋がっています。
この女性特有の薄毛や抜け毛の原因は何なのでしょうか。1つずつみていきます。
ホルモンの減少
生活習慣が乱れてしまうと、頭皮に栄養が行き渡らなくなってしまったり、髪の毛のサイクルを整えて健康的な髪の毛を育てる女性ホルモンが減少してしまい、髪の毛が細くなり抜け毛が増えてしまうことがあります。
日常的にストレスを抱えていたり、喫煙習慣がある方は特に血流が悪くなっているので注意が必要です。
加齢
歳を重ねるにつれて髪の毛は細くなり、ハリコシがなくなってきてしまい生え際や分け目が目立つようになってきてしまいます。女性は男性のように抜け落ちないので分け目が一番気になりやすい部分になります。
髪の毛のハリコシがなくなったり細くなる原因はヘアサイクルの乱れによるものがほとんどです。加齢にともなって成長期の髪の毛が少なくなっていき、休止期の髪の毛の割合が増えてるため、髪の毛の量が減ってしまい髪の毛の成長もゆっくりになってしまいます。
このことから髪の毛が細くなり、地肌が目立つようになってしまうのです。早い方ですと30〜40代からこの現象が起きてしまうことがありますが主に50代で変化が起こる方が多いとされています。
カラーやパーマによる頭皮のダメージ
カラーやパーマを必要以上に繰り返してしまうと、頭皮にダメージを受けてしまい頭皮環境が悪化してしまう事があります。皮脂の過剰分泌や乾燥、菌の繁殖などの頭皮トラブルに繋がってしまうと抜け毛や薄毛の原因になってしまうのです。
産前産後のホルモンの影響
女性は出産の前後でホルモンが大きく変化してしまい、出産後に抜け毛が増えることを出産後脱毛と言われています。女性ホルモンは髪の毛が退行期から休止期に移行することを防ぐ役割があります。
出産前後は女性ホルモンがとても高くなるため髪の毛が抜けにくくなるのですが、出産後は今まで抜けずにいた髪の毛が一気に抜けてしまうのでいつも以上に抜けているように感じてしまいます。これを出産後脱毛と言います。
髪の毛が一気に抜けるとびっくりしてしまいますが、しばらくすると落ち着き元のヘアサイクルに戻っていくので安心してください。
2.抜け毛・薄毛の予防と対策

抜け毛や薄毛を少しでも防ぐためには、健康的な頭皮環境を整えてあげることが必要となってきます。今からできる対策をご紹介していきます。
生活習慣を整える
生活習慣を整えてあげるとホルモンバランスが整い、健康的な髪の毛を育む事ができます。日頃から次のことに気をつけてみてください。
・ジャンクフードやスイーツを控えてバランスの良い食事を意識する
・質の良い睡眠が取れるように環境を整える
・ストレスを溜め込み過ぎない
・無理のない範囲で運動を取り入れて血流を促す
正しい洗髪の仕方
頭皮の汚れや皮脂が溜まってしまっていると、頭皮環境が乱れてしまいます。正しく洗って清潔な頭皮を保つ事が重要です。
1.乾いた状態でクッションブラシなどで頭皮の生え際から後ろへ向かってとかしていきます。全体的にとかして地肌の汚れを浮かせていきます。
2.ぬるま湯で地肌から髪の毛全体に行き渡るようにすすいでください。
3.シャンプーを適量泡立てて軽めに洗います。油分が多いと泡立ちが悪いのでその場合は一度流してからサイド泡立てていきます。
4.流したらもう一度シャンプーを泡立てていき、しっかりとシャンプーします。地肌からモコモコに泡立てて汚れを浮かせます。洗えたら流してください。
5.中間から毛先にトリートメントをなじませて少し時間を置いて流していきます。流し残しがないように地肌からしっかりとすすぎます。
育毛に特化したシャンプーを使用する
シャンプーには様々な種類があり、特にオススメなのが育毛に特化した高級シャンプーを使用することです。少しお値段がかかる分有効成分がしっかりと配合されている傾向があるため、予防にも対策にも効果的です。
シャンプーの成分については後ほどご説明いたします。
育毛剤を取り入れる
女性で育毛剤と聞くとピンとこないかもしれませんが、女性が使いやすい製品も数多く販売されています。
育毛剤は洗髪後の清潔な頭皮に使用することで、成分を頭皮にしっかりと浸透させていきます。同時に頭皮マッサージを行うと血流が良くなって成分がより浸透しやすくなるため、軽く頭皮マッサージをしながら塗布していくと育毛剤の効果を最大限発揮できます。
3.育毛に良いシャンプーとは

育毛に良いシャンプーはどんなものがあるのでしょうか。洗浄成分から順番にみていきます。
洗浄成分
石油系界面活性剤
・ラウリル硫酸ナトリウム
・ラウリル硫酸カリウム
・ラウレス硫酸ナトリウム
・ラウレス硫酸トリエタノールアミン
石油系界面活性剤は市販のシャンプーのほとんどに配合されているので知られています。安定性が高く安価な洗浄成分です。いい面もあるのですがとにかく洗浄力が強く脱脂力がありすぎてしまうのが特徴です。
敏感肌やアトピーの方が使い続けるには必要な皮脂を根こそぎ洗い流してしまうのでバリア機能を乱してしまい頭皮トラブルに繋がることもあるので注意が必要です。
石けん系界面活性剤
・石けん素地
・カリ石鹸素地
・脂肪酸ナトリウム
・脂肪酸カリウム
・ラウリン〜
・ステアリン〜
・オレイン〜
石けん系と聞くと肌に優しいように聞こえますが、この成分も洗浄力が高いものになります。弱アルカリの性質を持ち合わせているので、髪の毛がきしんだり絡みやすくなってしまうのです。
人間の肌は本来弱酸性なので、アルカリに傾くと髪の毛の表面のキューティクルが開いてしまい、髪の毛に必要な水分や栄養素が流出しやすくなってしまいます。そうするとがいてき刺激からダメージを受けやすくなってしまい水分も維持できないので、髪の毛も頭皮も乾燥しきってしまいます。
オレフィン系
・オレフィン(c12‐14)スルホン酸ナトリウム
・オレフィン(c14‐16)スルホン酸ナトリウム
最近では石油系界面活性剤が有名になってきたため、その代わりに配合されることが増えてきたのがこのオレフィン系です。しかしこの成分も石油系界面活性剤と同様に、安価で安全ではあるものの洗浄力が強いので気をつけなくてはなりません。
ベタイン系
・〜ベタイン
・〜グルタミン酸
両イオン界面活性剤とも呼ばれているベタイン系は、刺激が少ないのが特徴です。酸性とアルカリ性を中和してくれて洗浄力が低下しないので、アミノ酸系など優しい成分と一緒に配合されていることもあります。
マイルドな洗い心地でもある程度の洗浄力が欲しい方に特にオススメな成分です。
アミノ酸系
・ココイルグルタミン酸〜
・ラウロイルサルコシン〜
・ココイルメチルタウリンナトリウム
髪の毛の90%はケラチンというタンパク質で作られています。タンパク質は18種類のアミノ酸からできて髪の毛に優しいのが特徴です。洗い上がりが優しいので余分な皮脂や汚れは流してくれ、必要な皮脂は落としすぎずに残してくれるので、頭皮の皮脂バランスが取りやすくフケや乾燥が起きにくくなります。
育毛にオススメのシャンプー
育毛シャンプーは数多くあるので何を選ぶか悩んでしまいますよね。しかしその中でも選ぶ際はいくつかのポイントがあります。
アミノ酸系かベタイン系のシャンプーを選ぶ
アミノ酸系もベタイン系も髪の毛と頭皮をある程度の潤いを残しつつ優しく洗いあげてくれるので、頭皮へ負担が少なくなります。育毛には健康的な頭皮環境が必要不可欠なため、この成分のシャンプーを選んであげることがマストです。
必要な成分が配合されているものを選ぶ
育毛に必要な成分がきちんと配合されているか確認してください。健康的な頭皮環境を維持するのには頭皮をケアしてくれる成分がはいっているかが大切になります。
・頭皮環境を整えてくれる
(セラミド、水溶性コラーゲン、センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、)
・ハリコシを与えてくれる
(ケラチン、加水分解コラーゲン、高分子ポリマー、ヘマチン、)
このように自分に必要な成分をチェックしておくと安心です。
4.まとめ
育毛と聞くとどうしても構えてしまいがちですが、このように一つ一つ見ていくとすぐに取り入れられそうなことがたくさんあるのがおわかり頂けるでしょうか。日頃の生活習慣で頭皮環境を整えてあげて、髪の毛や頭皮に良いシャンプーを使ってあげるとより効果が期待できます。育毛の高級シャンプーというと少し高いイメージがありますが、この先の頭皮を考えると決して高くもない場合もあります。一度少なくなってしまうと改善はなかなか難しいので手遅れになる前に手を打つことがとても大切です。
【本記事の要約】 本記事では、年齢を重ねることで増える髪の悩みについて触れています。女性特有の薄毛や抜け毛の原因として、ホルモンの減少、加齢、カラーやパーマによるダメージが挙げられています。これに対する対策として、生活習慣の見直し、正しい洗髪方法、育毛に特化したシャンプーの使用が推奨されています。特に育毛剤の使用やシャンプーの成分に着目した対策が有効であることが説明されています。 |