生まれつき髪が細い人は一生細いまま?どうすれば強く太い髪になるのか?

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髪の毛が細くてボリュームやハリコシが気になる方…
太くてしっかりとした髪質に憧れている方…
このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。髪質は生まれ持ったものから、生活習慣や環境によって変わってしまっている場合と人によって様々です。
正直にお話ししますと、生まれ持った髪質を変えるのは至難の業です。しかし、だからといってあきらめてしまう前に習慣やケア次第で健康的な髪の毛を育んでいってあげることはできます。
そこで今回は髪の毛が細くなる仕組みから、少しでも太く健康的に維持できる方法を詳しくご紹介させていただきます。

1.髪の毛の仕組みについて


髪の毛の仕組みについて
髪の毛の太さや細さをみていくには、髪の毛の仕組みについて知っておくとわかりやすくなります。

髪の毛の構造


髪の毛は頭部を衝撃から守ったり、紫外線から頭皮を守ったりする役割を担っており体を保護してくれているのです。髪の毛は表面からキューティクル→コルテックス→メデュラの3つの層から成り立っています。
・キューティクル
髪の毛の一番表面にうろこ状に重なり合うようにして覆っているのがキューティクルです。キューティクルは髪の毛の内部を守る役割をしていて、摩擦やダメージによって剥がれ落ちてしまうと髪の毛の内部の栄養素や水分が維持できなくなり髪の毛の健康に悪影響をあたえてしまうのです。
・コルテックス
髪の毛の80%以上はこのコルテックスとされており、キューティクルとメデュラの間に存在しています。コルテックスの状態や質によって髪の毛の太さや細さ、ハリやコシも違いがでてきます。また、メラニン色素も含まれているため髪の毛の色味も左右される大切な部分となります。コルテックスがダメージを負うと髪の毛の質が大きく低下してしまうため、キューティクルが外側から保護してくれているのです。
・メデュラ
髪の毛の中心に存在するのがメデュラです。太い髪の毛に多く含まれていて、産毛など細い髪の毛には含まれないこともあります。役割についてはいまだに解明されていない部分でもあるのです。

毛周期(ヘアサイクル)


髪の毛の一生は一定のヘアサイクルに沿ってまわっています。成長期→退行期→休止期の順で女性の場合4〜6年かけて1周していきます。
・成長期(2~6年)
髪の毛全体の80〜90%が成長期であるとされており、この時期の髪の毛は、健康な髪の毛を作り出す毛母細胞が分裂をしてどんどん成長していくのです。
・退行期(2~3週間)
今まで成長していた髪の毛が、毛母細胞の働きが弱まりはじめるため育たなくなってきます。
・休止期(3~4カ月)
働きの弱まっていた毛母細胞の活動が完全に停止して髪の毛の成長もストップします。休止期の間に頭皮の奥では次に生えてくる髪の毛のための準備がおこなわれており、新しい髪の毛が生えてくると古い髪の毛が押し出される形で抜け落ちていき、また新しい秋期がスタートしていくのです。ヘアサイクルについて詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。

2.髪の毛が細くなる原因は?


髪の毛が細くなる原因は?
仕組みがわかったところで次に髪の毛がなぜ細くなってしまうのか原因をみていきます。

女性ホルモンの減少


通常では男性ホルモンの影響を多く受けることで髪の毛が細くなったり、薄毛になったりとしてしまうのですが、女性ホルモンがそれを食い止めてくれる役割を担っているため、女性のほうが細毛や薄毛の方が少ないといわれています。
しかし、加齢によって女性ホルモンが減少してしまい男性ホルモンの影響を受けるようになってしまうことで、頭部全体の薄さや細毛が気になりやすくなってしまうのです。
ホルモンの減少の仕方や気になる時期は人個人差がありますが、平均して40代を越えたあたりから感じる方が多いようです。
女性の場合妊娠や出産で大きくホルモンバランスが乱れ変わってしまうので、一時的ではありますが髪の毛が細くなってしまうこともあります。

ストレス


人はストレスを感じると自律神経が乱れてしまいます。リラックスすると交感神経が優位になり、緊張状態が続くと副交感神経が優位となるのです。副交感神経が優位な状態は血管が収縮してしまっていて、頭皮に血流や栄養素が行き渡らなくなってしまいます。
これが慢性化すると頭皮環境が悪くなり健康的な髪の毛の成長にとって悪影響を与えてしまうのです。

睡眠不足


人間は睡眠不足が続いてしまうと、健康的な髪の毛が育たなくなってしまいます。眠っている間に分泌される成長ホルモンが十分でないと髪の毛が細くなる原因になってしまうのです。

栄養不足


髪の毛にきちんと栄養を届けるためには、血行をよくして食事で十分な栄養を接種できているかが大切です。脂質の多い食事ばかり摂取していたり、喫煙していたりすると血流が悪くなってしまい髪の毛に必要な栄養素を届けることができなくなってしまうのです。
その状態が続いてしまうと髪の毛の成長に悪影響を及ぼしてしまうのです。

3.生まれつきの髪質は変えることができる?


髪の毛の質は遺伝的要素が強く関係しているといわれており、生まれつき髪の毛が細い方の場合はそれを太くすることは難しくなります。遺伝は両親や祖父母などから受け継いでいて自分で変えることができるものではないのです。
しかし、だからといって落胆するのではなく細い髪の毛でもきちんとケアして健康的な髪の毛を維持してあげることでハリコシのあるキレイな美髪を目指すこともできるのです。
髪が細く柔らかい猫っ毛の方もいらっしゃいますが、そういう方にはまた別のスタイリング、対策があります。

4.髪の毛を太く健康的に維持するためには


髪の毛を太く健康的に維持するためには
健康的な髪の毛を維持したり、習慣や環境によって細くなってしまった髪の毛の改善をしていくにはどんな対策があるのでしょうか。効果的な対策をご紹介していきます。

生活習慣を整える


生活習慣は健康的な髪の毛を育てていくために欠かせない項目のひとつなのです。
・良質な睡眠を確保する
睡眠は体や精神面だけではなく髪の毛の健康にも重要になってきます。ゴールデンタイムと呼ばれる22〜2時の間には髪の毛の成長に必須な成長ホルモンがたくさん分泌されます。この時間帯に睡眠時間を確保することで健康的な髪の毛に一歩近づくことができるのです。
・栄養バランスのとれた食事をとる
毎日3食バランスの良い食事を意識して、ジャンクフードやスイーツなど脂質の多い食べ物はなるべく控えることがいいとされています。
髪の毛の元となるタンパク質をはじめ髪の毛を太くするための亜鉛、頭皮の血流促進してくれるビタミンA、ビタミンBなど髪の毛を成り立たせる大切な栄養素を積極的に接種することが大切です。
具体的にはタマゴ、牡蠣、大豆製品、ナッツ類、ほうれん草、マグロ、イワシ、カボチャなどを取り入れると効果的です。
・ストレスを上手に発散していく
ストレスを抱え込みすぎてしまうと血管が収縮してしまい頭皮に栄養や血流が行き渡らなくなってしまいます。完全にストレスがない状態は難しいですが、ある程度自分で発散方法を模索しておくことで過剰にストレスを溜めてしまうことがなくなります。自分が何でストレスを発散できるのか探してみて下さい。

シャンプーの仕方の見直し


毎日何気なくしてしまうシャンプーだからこそ見落としがちですが、髪の毛の健康、頭皮環境を守っていくうえでとても重要な役割を果たしています。シャンプーの回数が多すぎても少なすぎても頭皮にはよくありません。不要な皮脂をしっかり落として、必要な皮脂をある程度残してあげられる位の洗い上りが理想的です。
1.乾いた状態でクッションブラシで地肌から毛先まで、全体的にとかして頭皮の汚れを浮かせていきます。
2.ぬるま湯で地肌をすすぐように予洗いして水分を行き渡らせてください。この予洗いで髪の毛の汚れの7割は落とせるといわれています。
3.シャンプーを適量泡立てていき、地肌の方からモコモコの泡ができるようにします。泡立ちが悪い場合は頭皮の皮脂が多い可能性があるので、一度流してから再度泡立てていきます。
4.軽く全体をシャンプーしたら、一度流してもう一度シャンプーを泡立てていきます。
5.今度は全体的に頭皮からしっかりと洗い上げてください。髪の毛を洗うというよりも、地肌を中心に洗うイメージで行うのがオススメです。
6.しっかりと洗えたらシャワーで流していきます。
7.中間から毛先にトリートメントを馴染ませて少し時間を置いてください。この時に頭皮に近くトリートメントをつけてしまうと毛穴のつまりの原因になるので気を付けます。
8.最後に地肌や耳回り、首後ろなど流し残しがないようにチェックしながらシャワーでながしていきます。

育毛剤を取り入れる


育毛剤は即効性があるものは少なく効果を感じるのに半年以上の時間を要するのですが、根気強く続けられる自信のあるかたには是非使用してみてほしい対策の一つです。
育毛剤を取り入れるメリットは
・髪の毛にハリコシをあたえる
・発毛促進効果
・頭皮環境を整える
・抜け毛や細毛対策
・フケ防止
など様々なトラブルに対応することができるのです。頭皮のマッサージと同時に浸透させていくことで育毛剤の効果を最大限発揮できるようになります。

シャンプーの種類を変える


シャンプーはとてもたくさんの種類があり、何を使っていいのか迷ってしまいますが裏面にある洗浄成分を確認して選ぶようにしてください。

避けたほうがいい洗浄成分


・石油系界面活性剤
(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン)
市販で発売されているシャンプーの大半に含まれているのが石油系界面活性剤です。安定性の高い成分で安価なためコストも抑えられていいのですが、洗浄力がとにかく強く敏感肌やアトピーの方が使用することでトラブルにもつながりやすくなってしまいます。

・石けん系界面活性剤
(石けん素地、かり石けん素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、ラウリン~、ステアリン~、オレイン~)
石けんなので優しそうに聞こえますが、これも洗浄力が強い成分の一つです。アルカリの性質を持ち合わせているのできしんだり絡まりやすくなってしまいます。
・オレフィン系
(オレフィン~)
石油系界面活性剤がメジャーになってきたため、その代わりに入れられることが増えているのがオレフィン系です。安価で安全性の高い成分ですが石油系と同様に洗浄力は強いので注意が必要です。

オススメの洗浄成分


・ベタイン系
(~ベタイン、~グルタミン)
両イオン界面活性剤といわれていて、刺激が少ないのが特徴の成分です。酸性とアルカリ性を中和してくれて洗浄力が低下しないことからアミノ酸系など優しい成分と一緒に配合されることも多くあります。
・アミノ酸
(ココイルグルタミン酸~、ラウロイルサルコシン~、ココイルメチルタウリンナトリウム)
髪の毛の90%はケラチンというタンパク質で作られていて、タンパク質は18種類のアミノ酸からできていて髪の毛に優しい成分です。必要な皮脂は残して不要な皮脂を洗い流してくれるので、頭皮の皮脂バランスが取りやすく扱いやすいのが特徴です。

5.まとめ


髪の毛は遺伝によって質が決まってしまうことが多く、元の髪質を大きく変えることは困難です。しかし、自分の髪質を生かしながら健康的な髪の毛に導いてあげることで美しい髪の毛を手に入れることは可能になります。
日常の習慣やちょっとしたケアを積み重ねてあげることが一番の近道になるのです。元気な髪の毛を育てていくためには頭皮環境が常に整っていることが大切なので、定期的にスカルプシャンプーを取り入れてみるのも効果的です。地肌の血行を促進してくれて、通常のシャンプーでは除去しきれない毛穴の汚れも取り去ってくれます。
自分に合った方法を組み合わせてみて、健康的な髪の毛に少しでも近づけるお役に立てたら嬉しいです。






【本記事の要約】
髪の毛が細くてボリュームやハリコシに悩んでいる方には、生活習慣やケアによって健康的な髪を育てる方法があります。髪の毛は、表面のキューティクル、内部のコルテックス、中心のメデュラという3層から成り立ち、毛周期を通じて成長します。髪の毛が細くなる原因としては、女性ホルモンの減少、ストレス、睡眠不足、栄養不足が挙げられます。特に女性は加齢や妊娠・出産によってホルモンバランスが乱れやすく、これが髪の細さに影響を与えることがあります。生まれつきの髪質は遺伝的要素が大きく影響するため、細い髪を太くするのは難しいですが、細い髪でも健康的に維持することは可能です。髪を太く維持するためには、良質な睡眠やバランスの取れた食事、ストレス管理が重要です。また、シャンプーや育毛剤の使用も効果的で、シャンプー選びには適切な洗浄成分を選ぶことが勧められます。髪の健康には日々のケアと生活習慣が不可欠で、改善方法を取り入れることで健康的で美しい髪に近づくことができます。

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