はえてくる白髪を染めないわけにもいかないし…
クセでうねって広がるので縮毛矯正をかけないと扱いがとても大変…
どちらも捨てられませんよね。
実際は少し工夫してあげればどちらも諦めずに同時に施術することが可能になっています。日にちをあけて別日に分けたり二度手間をしなくてもすむのです。
その仕組みなどについて今回は深堀していきたいと思いますので最後までお付き合いください。
1.縮毛矯正と白髪染めの仕組み

・縮毛矯正
縮毛矯正とは特殊な薬剤を用いてうねりやクセ毛をストレートへとする施術のことです。簡単な工程が
1.縮毛矯正の1液を塗布する。
2.1液を適切に放置して軟化させる。
3.1液を流していく。
4.ドライヤーで完全に乾かす。
5.ストレートアイロンでクセを全頭しっかりとのばす。
6.2液を塗布する。
7.少し放置する。
8.2液を流していく。
9.ドライヤーで乾かす。
このような流れになっています。
髪の毛は80%以上がタンパク質でできています。髪の毛ではケラチンというタンパク質が主な成分となっており、1液を使ってこのタンパク質の結合を切る(シスチン結合)事によって縮毛矯正の第一段階が完了します。
シスチン結合は数ある結合の中でも強い部類に入る結合でケラチンに含まれる中でもっとも多いシスチンと呼ばれるアミノ酸がつながっている結合です。
ストレートアイロンをあてていき細かく分けとりながら髪の毛全体に熱を通してうねりやクセをキレイにのばしていきます。
この時のばしが甘いとうまく縮毛矯正がかからずクセが残ってしまうので大変重要な工程です。
全頭アイロンをとおしてクセがのばせたら2液を塗布して先ほど分解したタンパク質の結合(シスチン結合)を再結合させていきます。
これらの工程をえてサラサラのストレートに仕上がります。
・白髪染め
カラー剤は酸化染料とアルカリ剤を配合した1剤と酸化剤を配合した2剤を混ぜ合わせて染めていきます。
1剤は酸化染料(ジアミン)とアルカリ剤(アンモニア)、2剤は酸化剤(過酸化水素)が使われています。
アルカリ剤は髪の毛の表面を覆っているキューティクルを開かせる作用があり、そこから染料を内部に浸透させます。
酸化剤は過酸化水素を分解して酸素を発生させてその酸素がメラニン色素を分解して脱色していき酸化染料の分子を結合させて発色します。
酸化染料は酸素に触れる前は無色で酸化反応するので酸化染料と言われています。酸化染料の分子は引き寄せあいはじめの分子よりも大きくなるのでキューティクルから染料が流出しにくくなるため色味が定着するとされています。
1.1剤と2剤を混ぜ合わせて塗布する。
2.アルカリの力でキューティクルを開かせて薬剤を浸透させる。
3.酸化剤とアルカリ剤が反応し発生した酸素がメラニンを脱色して酸化染料が発色します。
4.酸化染料の分子が引き合い大きくなるのでキューティクルの内部に留まり髪の内部に色味が定着します。
白髪染めも通常のカラーも仕組みはこのように同じですが少し特徴が違っていて通常のヘアカラーよりも白髪染めは染毛力が高くブリーチ力が抑えめなことが多いです。
明るくするよりも白髪にしっかりと色をつける染毛力に特化しているのがわかります。逆に通常のヘアカラーは明るくする幅も広くブリーチなしでも14トーン位まであげる力がありその分染毛力が白髪染めよりも劣る仕組みになっています。
両方の特徴を理解してやりたいカラーや仕上がりイメージでどちらで染めるのか選ぶのがよいと思います。
2.同時施術の注意点

縮毛矯正と白髪染めは同時施術ができますがいくつか注意点がございますのでご紹介いたします。
・縮毛矯正→カラーの順に施術する
カラーから先に施術してしますと後に縮毛矯正をかけた時にせっかく染めたカラーが薬剤の影響で流れでてしまいます。染めたてなのに退色してしまっていたら勿体ないので同時施術の際は縮毛矯正から先に施術することをオススメします。
・カラーが暗く沈みやすい
縮毛矯正をかけたことのある部分の髪の毛はからーをしても明るくなりづらく赤みが出やすい特徴があります。縮毛矯正をかけることによって定着させる役割の2剤にかなりコーティング力があるとカラーの薬剤までもはじいてしまって染まりにくい状態になってしまうのです。
カラーを少し明るめのものでバランスをとったり、担当の美容師さんに相談してから色味を決めるといいです。
・できるだけ白髪染めはリタッチにする
全体的にカラーをすればその分ダメージが蓄積されてしまいます。のびた分のリタッチでしたらそこまでダメージも抑えられるので特に同時施術の時はなおさらリタッチでのカラーにして退色がきになったタイミングで縮毛矯正をかけない日に全体カラーをするように合わせることをオススメします。
・トリートメントで補修も一緒にしてもらう
美容室で施術を受ける際にどちらもするとかなりの負担が髪の毛にはかかています。それを
少しでも軽減させてあげるためにも髪の毛の内部にしっかりと栄養素を補給してあげられるトリートメントをしてもらうと仕上がりやモチがかなり違います。
・ホームケアの見直し
施術を受けて終わりではなくて、自宅でのケアも手を抜かずにしてください。週に1〜2回はヘアマスクや高保湿のトリートメントを使用し、アウトバストリートメンは必ず使用してから乾かして、自然乾燥は厳禁で8〜9割しっかりと乾かすように心がけるだけでも効果的です。
3.さいごに
縮毛矯正は美容室での施術の中でハイダメージな施術トップ3に入りサラサラになるので気になりにくいかもしれませんが、ブリーチにも匹敵するくらいのダメージがあります。
それでもクセをのばしうねりをなくし日常のお手入れがかなり楽になり見た目でもキレイに収まるのでやはり便利です。
うまくメリットデメリットを意識した上で注意点を守って頂きながら縮毛矯正も白髪染めも両立できるように是非組み合わせてみてください。
【本記事の要約】 本記事では、白髪染めと縮毛矯正を同時に施術する方法について解説しています。通常、どちらも必要なケアですが、実は工夫をすれば同時に行うことが可能です。縮毛矯正は、髪のクセをストレートにするための施術で、薬剤を使って髪の内部のタンパク質結合を切り、アイロンで形を整えてから再結合させます。白髪染めは酸化染料を使用して白髪に色をつける方法です。両方を同時に施術する際の注意点としては、縮毛矯正を先に行うことや、カラーが沈みやすいことを挙げています。リタッチカラーを選ぶことでダメージを抑え、トリートメントやホームケアを行うことが重要です。縮毛矯正も白髪染めもメリットとデメリットを理解し、適切に施術を組み合わせることが推奨されています。 |