【美容師が解説】白髪染めを選ぶ時の色の明るさの決め手は?

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市販の白髪染めを使い、美容室に行く回数やコストが抑えられることで、人によってはとても便利さを感じることができます。
しかし美容室に行かない分、自分で薬剤を塗布する手間とは別に、「どの製品を選んだらいいかわからない!」と数多くの商品が並ぶ棚の前で頭を抱えてしまうかもしれません。色味の種類は人それぞれ好みがあり、色味自体の種類も限られているのでそこまで悩まないかもしれませんが、問題は「色の明るさ」です。同じ色味ごとに数種類の明るさがあるので迷ってしまうのは当然です。
そんな悩みを持つ人のために、この記事では自分に合った明るさの白髪染めの「プロ目線での」選び方を紹介します。白髪染めを買う前に読んでもらうことで、少しでも選ぶ時の時間が減らせたら幸いです。

1.白髪染めの仕上がりの雰囲気をどうしたいか


白髪の仕上がりの雰囲気で決める
ヘアスタイルはカットやセットで作る「形」と同じくらい「色」でも印象は変わります。どのくらいの明るさが、どのような印象を与えるのでしょうか。

しっかりと白髪染めをすれば若い印象になる


量にもよりますが、やはり白髪が目立ってしまうと年齢を感じてみられてしまいます。最近では若白髪が生えている人も増えましたが、若白髪が映えているだけで実年齢が若くても年齢より年上に見られる人は多いのではないでしょうか。
つまり、白髪があるだけで「年齢」を感じさせてしまうというわけです。肌のケアや服装に気を使っていても、白髪があるだけで年齢を上に感じられてしまうので、歳相応か、実年齢より下にみられたい場合はしっかりと髪に色味を入れることが大切になります。
そのために選ぶべき白髪染めの明るさは、5~6トーンです。美容師が白髪染めをしっかりしたいとオーダーしたお客さんにおすすめするのがこの明るさです。

色味の鮮やかさを楽しみたい場合


しっかりと5~6トーンで白髪染めをすると色持ちがよく、なかなか再度白髪が目立ち始めませんが、色合いはあまり楽しめないという問題があります。
例えばベージュやブラウン、レッドなど様々な色合いで5~6トーンの製品がありますが、実際に使用してみるとそこまで差がないことがわかります。光に反射した際に色味を感じられる程度でしょう。
なぜなら、白髪染め自体の色味が濃く、トーンが下がるとさらに色味が濃くなるからです。どの色合いも濃くなればなるほど黒くみえますよね。ですので、髪の毛も濃い色合いになるほど、色合いの差がわかりにくい黒に見えるのです。

2.白髪染めは髪質によっても明るさが決まる


白髪染めは髪質で決まる
続いては、白髪染めをする髪質に注目します。多くの欧米人の髪はアジア人と違って色素が薄いことは容易に想像できますが、同じ日本人同士でも髪質はかなり違います。それぞれの髪質に相応しい白髪染めを選びましょう。

硬毛を白髪染めする場合


硬毛とは文字通り普通毛より硬い毛のことです。毛自体が太くて硬く、熱の影響を受けにくいので、アイロンやドライヤーで形を作りにくい髪質です。
メリットは、年齢を重ねてもキューティクルの守りがしっかりしているのでハリやコシが失われにくく、ボリュームを保ちやすいという点です。つまり、キューティクルでしっかりと髪を守っているのでカラーリングが難しいということでもあります。
ですので、硬毛の人はしっかり白髪染めをする時は5~6トーンでいいのですが、色味の鮮やかさを楽しむために明るいトーンを選ぶ際は、イメージの色よりも1トーン上の明るさを選びましょう

軟毛を白髪染めする場合


硬毛とは逆に、普通毛よりも柔らかく細い毛は軟毛といいます。猫っ毛とも呼ばれ、欧米人のような髪質なので憧れる人も多いでしょう。しかし、全てが硬毛とは逆なので、キューティクルが少なく、年齢を重ねるとケアが大変な髪質でもあります。
白髪染めをする際は、軟毛は色の入りがいいので、イメージの色よりも明るい色の方がいいかと思うかもしれませんが、わざわざ明るさを上げる必要はありません。通常のイメージ通りの明るさを選びましょう
なぜなら、軟毛は色の入りがいいですが、その分色が抜けやすいからです。キューティクルが普通毛より少ないので保湿成分も抜けやすいので、染髪後のケアもしっかりと行いましょう!

3.白髪染めの明るさを選ぶ時は顔にも注目!


白髪染めを選ぶときは顔にも注目
最後に、意外と見落としがちなポイントを紹介します。気にしていない人が多いので、ここで紹介するポイントを意識するだけでオシャレ度がアップするでしょう!

自分の目と眉毛の明るさを確かめてみましょう


目と眉と髪色のバランスは大切です。目と眉が暗い色なら、同じ暗さの髪色がバランスがよくみえます。例えば、目と眉が黒いのに髪だけ金髪の人より、目の色素が薄く、眉や髪が金髪の人の方が違和感はないですよね。
つまり、

髪色を明るくしたいなら眉の色を明るくする(髪と目の中間の明るさ)
眉の色を暗めにすることにこだわりがあるなら髪色も合わせて暗くする
目が明るめなら眉と髪色も目の色の明るさに合わせる


ということが見た目のバランスをとる上で大切なポイントになります。
自分の顔の形まで気にすることができたらプロ!
美容師はお客さんの髪質や頭の形だけではなく、顔の形もかなり重要視して提案します。簡単に顔の形に合った明るさを紹介するので、参考にしてみてください!

丸顔


丸顔は顎から頬にかけて丸みがあり、「柔らかさ」や「幼さ」を与える顔の形なので、少し明るい方が大人っぽさが加わり、バランスがよくなる人が多いです。

四角顔、ベース顔


四角顔とベース顔だとエラの張りを気にする人が多いです。ですので、顔の形の特徴をカバーするためには暗い色がおすすめです。暗い色は陰と同化しやすいので、ぼかし効果が期待できます。

4.白髪染めの明るさを自分で選ぶことができれば美容室に負けない仕上がりに近づける!


市販の白髪染めを選ぶときは、どういう仕上がりになりたいか、また自分の髪質や顔の特徴に合わせることが大切だとわかりました。
これらの大切なポイントは、美容師が最低限気にしているポイントと全く同じです。つまり、これらさえ最低限意識すればプロが目指すスタイルに近づけるというわけです。もちろん、プロの技術には及ばない点も多くありますが、セルフカラーでここまで意識できれば十分魅力的に変身できます。
ですので、これから白髪染めの明るさを選ぶときは希望の色よりも、「いかに自分に合っているか」を大切にしてみてくださいね!






【本記事の要約】
市販の白髪染めは美容室に通う回数やコストを削減でき、便利さを感じることができます。しかし、どの製品を選べばよいか迷ってしまうことも多いです。特に、「色の明るさ」選びには悩む人が多く、同じ色味でも明るさに複数の選択肢があるため、どれを選ぶべきか迷うことがあります。この記事では、白髪染めを選ぶ際のポイントとして、仕上がりの印象や髪質、顔の特徴に注目する重要性が紹介されています。まず、白髪染めをすると若々しい印象を与えることができ、明るさは5~6トーンを選ぶと効果的です。髪質に応じて、硬毛なら明るいトーンを1トーン上げる、軟毛ならイメージ通りの色を選ぶと良いとされています。さらに、顔の印象に合わせて髪色を調整することも大切です。例えば、目と眉の色に合わせて髪色を選ぶことで、バランスよく仕上がります。最終的には、希望の色よりも「自分に合った色」を選ぶことが、理想的な仕上がりに近づけるポイントです。これらを意識すれば、美容室に負けない仕上がりが可能となります。

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