染めてないのに黒髪が茶色や金髪になるのはどうして?元に戻る?

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特に染めたわけでもないのに黒髪の中に金色や茶色になった髪の毛を数本見つけたことはありませんか?
でも、どうして急に黒髪が茶髪や金髪になってしまうのでしょうか?また、元の黒髪に戻すことはできるのでしょうか?
今回は髪の毛が金髪や茶髪になってしまうメカニズムや元の黒髪に戻すポイントに注目してみたいと思います!

 

1. 髪の毛の色はどうやって決まる?


髪の毛の色が黒髪から球に金髪や茶髪になって驚くという経験をしている人は多いですよね。そんな髪色の変化がなぜ起こるのかを理解するためには、もともと人間の髪色がどのようにして決まるのか知る必要があります。まずは髪に色が着色されるメカニズムについて調べてみましょう。

髪の毛に色がつくメカニズム



髪の毛が黒っぽい色に見える原因はメラニン色素によるものです。
髪の毛のメラニン色素は毛根の奥の毛母細胞と頭皮の接する部分にあるメラノサイトという細胞にあるメラノソームで作り出されます。メラノソームでは血液にのって流れてくるチロシンやチロシナーゼといった物質をもとにメラニンを合成しながら髪の毛を生み出す毛母細胞まで移動し、そのまま取り込まれることで髪の毛に着色することが可能になります。
メラノサイトにおけるメラニンの運搬は、下図のメラノサイトの図を見ればよく分かります。髪の毛の場合、メラノソームはメラノサイトの上部にある樹状の管を通って毛母細胞へと送り届けられます。

しかし、メラニンがうまく作り出せなくなったり、毛を作り出す役目をもっている毛母細胞までメラニン色素が届けられないと、髪の毛を黒色にすることができなくなってしまいます。つまり、髪の毛にメラニンが入らなくなったものが白髪になってしまうのです。

髪の毛の色素はメラニンタイプと割合によって変わる!



ところで、髪の毛の色は人種や体質など人によって色が違ってきます。日本人などのアジア人には黒髪が多く、白人が多い欧米諸国では赤っぽい茶髪やアッシュっぽい金髪が多いなど、世界を見渡せばさまざまな髪色の人がいますよね。また、同じ日本人でも、よく見ると髪の毛の色が少し赤っぽかったり黄色っぽかったりということもよくあります。
実はこういった髪色の違いもすべてメラニンによるもの。メラニンには黒っぽい褐色になる「ユーメラニン(Eumelanin)」と黄色がかった色になる「フェオメラニン(Pheomelanin)」の2タイプがあり、この2タイプのメラニンの割合によって髪の毛の色は決まります。
ユーメラニンが多い場合は黒い色になりフェオメラニンの割合が増えるにつれて髪色はどんどん茶色っぽくなっていきます。そうして、ユーメラニンよりもフェオメラニンの方が多くなればオレンジ色や赤っぽい色の髪の毛になっていくのです。それでは、金髪は?というと、大半がフェオメラニンだけでできている上にメラニンの量自体が少ないために薄い色になるようです。
下図は、そんな髪色とメラニンの分布を示した図です。金髪ではフェオメラニンの数が圧倒的に多く、黒髪ではユーメラニンの数が圧倒的に多くなっているのが分かります。そして、白髪の場合は髪の毛の細胞に全くメラニンを含んでいないということが分かると思います。

黒っぽい色の方が紫外線への抵抗が強いため低緯度の地域の人はユーメラニンの割合が高くなりやすく、反対に緯度が高いヨーロッパなどの地域では紫外線の影響を受けにくいため薄い色の髪色の人が多いといわれています。

2. 金髪や茶髪は白髪になる前段階!?


それでは、どうして黒髪が茶髪になったり金髪になったりするのでしょうか?その原因には下記の2つが考えられます。

①髪の毛が酸化してしまいユーメラニンが破壊されてしまった
②毛母細胞までユーメラニンが届けられにくくなった


それぞれのケースについて詳しくみていきましょう。

①髪の毛が酸化してしまいユーメラニンが破壊されてしまった



ユーメラニンとフェオメラニンは同じメラニンですが、実は色の抜けやすさや壊れやすさはまったく異なっていて、ユーメラニンの方が簡単に劣化してしまうことが分かっています。これは「黒色色素のユーメラニンが黄色色素のフェオメラニンよりも壊れやすい」ということと関係しています。フェオメラニンは化学的に安定しているので「酸素」がくっついて劣化することがなく(=酸化することなく)活性酸素の影響も受けづらいのです。
ブリーチなどで髪の毛を脱色したりカラーリングで茶髪にして退色したりしたら赤っぽい色になることが多いですが、それはユーメラニンが破壊されやすくフェオメラニンが残リやすいという特徴によるものなのです。また、水泳やマラソンをしているスポーツマンに赤っぽい髪の毛の人が多いイメージがある人も多いと思いますが、これも紫外線を浴びて発生する活性酸素や塩素などによって髪の毛へダメージが与えられることが関係しているようです。
せっかく生えた黒髪も、酸化ダメージによって色素が薄くなってしまうのはちょっと嫌ですよね。こういった酸化によるダメージで脱色された髪の毛は傷つきツヤやハリが失われてしまっていることも多いです。きちんとトリートメントなどで補修ケアしてあげるほか、紫外線対策など酸化の原因をなるべく取り除いてあげるようにしたいところです。

②毛母細胞にメラニンが取り込まれなくなった



「黒髪から茶髪になる」という場合は、黒髪が過酸化水素などでユーメラニンが壊された可能性が考えられますが、普通に生活していてフェオメラニンまで壊される可能性はありません。(エジプトのミイラですら赤髪は残っています。)つまり、「黒髪から金髪になる」というのは「髪の毛を作る段階でメラニンが減った」と考えるのが自然です。
髪の毛を作る段階でメラニンが取り込まれていないということは、メラノサイトでのメラニンの生成や運搬される量が減ってしまっていること。白髪はメラニンがほとんどない状態のことですので、金髪は白髪になる前の段階だといえます。
実は、白髪は突然黒髪から切り替わるという場合もありますが、茶色や金髪といった段階を経て徐々に白髪になってしまうこともあるのです。1本の髪の毛なのに途中から茶色になったり白髪になっているのを見たことがある人もいると思いますが、少しずつ白髪に進行していくと考えておいた方がよいでしょう。
「金色になってしまった髪の毛がすぐに白髪になってしまった」という話はあまり聞きませんし、色素がちょっと薄くなったくらいなら対策をしっかりととることで再び黒髪に戻すことも可能です。反対に、メラニン色素が毛母細胞に届けられない状態が長期にわたって続いてしまうと、その金髪は白髪になってしまう可能性が高くなってしまいます。

3. 金髪が白髪にならないための対策&黒髪に戻す方法


それでは、髪の毛が金色や茶色になってしまった場合、これ以上白髪に近づけないようにしたり黒髪に戻したりするためには、メラノサイトの働きを回復させてメラニン色素の生成量を増やしてあげる必要があります。
そんなメラノサイトの働きとメラニンの生成量にアプローチするためには、

①メラニンの材料の供給を効率的にする
②メラノサイトが受けるダメージを防ぐ
③メラノサイトが受けたダメージを修復する


という3点を並行して行う必要があります。それぞれの対策についてチェックしてみましょう。

①材料の供給を効率的にする



メラニンは食事などで材料が供給されなければ生成することはできません。そのため、髪の毛に含まれるメラニンの生成量はどんどん減少してしまうことになります。食事でメラニンの元であるアミノ酸のチロシンや銅含有酵素のチロシナーゼを摂取するほか、代謝を促すビタミンB群も気をつけて摂取するようにしましょう。
栄養に関しては、どれかひとつに偏ることなくバランスよく摂る必要がありますが、白髪対策をするにあたっては黒髪生成に関わる栄養素はしっかりと摂取するようにしたいですね。下記記事には、白髪対策に効果的なレシピが掲載されていますので、ぜひ活用してみてください!


ビタミンについての記事を見る>>
食事だけでなく、血行が滞ってしまえばいくらちゃんと栄養を摂取していてもメラノサイトまで栄誉が届かないこともあります。造血作用のある葉酸や鉄分を摂り、身体を温めて血行の促進に努めるようにしましょう。特に、頭皮は血管も細く重力などによって血流量も少なくなりがちな場所だといわれています。適度に運動したりマッサージをしたりといった習慣をつけたいですね。
運動やマッサージについては、下記記事で白髪対策にどうして効果的なのかや詳しいやり方について紹介しています。



②メラノサイトが受けるダメージを防ぐ



メラノサイトの働きを向上させるには、栄養などの「材料」に関してだけではなく「活性酸素」などによるダメージも考える必要があります。
活性酸素は、先ほどお話ししたようにすでに生えている髪の毛にもダメージを与えますが、実はメラノサイトなどの頭皮の細胞にもダメージを与えてしまうことがあります。するとメラノサイトの働きも衰えてしまい、最悪メラニンが作られなくなってしまうこともあります。活性酸素を過剰に発生させるようなストレス過多な生活は避けるようにしたいですね。

その他、頭皮環境が悪い場合も、頭を掻いてしまってメラノサイトを傷つけてしまうこともありますので注意してください。もちろん金髪を抜くのもNGです。頭皮環境の改善について、具体的な方法は次の記事でまとめられています。育毛剤を使う以外の方法についてもまとめられていますので、チェックしてみてください。
関連記事>>育毛剤は抜け毛だけでなく白髪にも効果的!その理由とおすすめの使い方

③メラノサイトが受けたダメージを修復する



メラノサイトは上記のような活性酸素や摩擦などのダメージが与えられていないようなときでも代謝をしっかりしていなければ自然と機能が衰えてしまいます。
通常は睡眠中に成長ホルモンが分泌されることでメラノサイトも正常な状態をキープできますが、睡眠不足や加齢、ストレスなどによって成長ホルモンの分泌量が低下してしまえば、メラノサイトの修復は滞ってしまい機能の低下に繋がってしまうことも・・・。睡眠やリラックスできる時間は十分にとるようにしたいですね。また、加齢による成長ホルモンの分泌量の低下は一見仕方がないように思われるかもしれませんが、実は適度な運動や食事に気をつけることで緩やかにすることができるといわれています。ぜひ対策をしていきましょう!

4. 金髪のうちにケアして黒髪をキープしよう!



もともと黒かった髪の毛が茶色や金色になってしまうのは、髪の毛に含まれるメラニン色素が減ってしまったことが原因です。
髪の毛が全体的に茶色っぽくなっている場合には、カラーリングやパーマ、紫外線や塩素などによってユーメラニンが脱色されている可能性が高いですが、金髪や薄い色の茶髪が黒髪に混じってまばらに生えているという場合は黒髪が徐々に白髪になろうとしているサインかもしれません。
ただ、放っておくと白髪になってしまう運命の金髪も、メラノサイトの働きを回復させてメラニンの生成量を増やしてあげれば、進行を遅らせたり元の黒髪に戻したりすることも可能です。この機会に「白髪が生えやすい生活をおくっていないかな?」と振り返り、ここでご紹介したような生活習慣に注意してみてはいかがでしょうか?






【本記事の要約】髪の毛の色はメラニン色素によって決まり、ユーメラニン(黒色)とフェオメラニン(黄色)の割合によって変化します。黒髪が金髪や茶髪になる原因は、主に2つあります:メラニン(特にユーメラニン)の酸化破壊、またはメラノサイトへのメラニン供給の減少です。
白髪を予防し、黒髪を維持するためには、以下の3つのアプローチが重要です:
1. メラニンの材料を効率的に供給する(栄養バランス、血行促進)
2. メラノサイトへのダメージを防ぐ(活性酸素対策、頭皮環境の改善)
3. メラノサイトのダメージを修復する(十分な睡眠、ストレス管理、適度な運動)
特に、チロシン、銅、ビタミンB群の摂取、血行促進、ストレス軽減、質の高い睡眠が重要です。金髪や薄い茶髪は白髪になる前段階の可能性があるため、早めのケアが白髪予防に効果的です。

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