血行不良によってメラノサイトの働きが低下してしまうと毛に色を付けることができなくなり、髪の毛は白いまま伸びてきてしまうことになります。この白髪を予防・解消するためにはメラノサイトの活性化が必要で、それには栄養素を届けるための『血流改善』が必須になります。そんな血流改善にオススメなのが、筋肉を伸ばしてあげるという"ストレッチ"なのです。
今回はそんなストレッチについて、具体的な効果や方法を詳しく見ていくことにしましょう!
1. 頭皮の血行不良を招く原因は?
頭皮の血行不良は肩凝りやむくみなどと違って自覚症状を感じにくいため、ピンとこないかもしれません。しかし、改善するにはそんな自身の血行不良状態を把握することがまず大事になります。
次の4点に心当たりがあるという人は、頭皮が血行不良の状態になってしまっているかもしれません。まずはその理由とあわせてチェックしてみてください。
①ストレス

血流には自律神経が深く関係しています。ストレスがかかると交感神経が働き、血管も収縮するため血流量が減少します。そして、血流が悪くなることで体の末端に血流が行き届きにくくなくなってしまいます。頭皮の毛細血管はとても細く、もともと血流が滞りがちな場所。そのため、ストレスを感じている人はより頭皮の血行が悪くなってしまっている可能性があります。一時的なストレスなら問題ありませんが、慢性的にストレスがかかると血行不良も慢性化してしまいますので特に注意が必要です。
②運動不足

血流は心臓だけでなく、体の筋肉も使って全身を巡らます。運動不足で筋肉量が少なくなってしまうと、体の末端まで血流が行き届きにくくなってしまいます。
③睡眠不足

血流には自律神経のバランスが関係しています。睡眠不足や夜更かしで生活リズムが乱れてしまうと体を緊張させる交感神経が優位になり、リラックスさせる副交感神経が鈍ってしまいます。そんな感神経優位な状態では血管が縮み、血流が悪くなってしまいます。その結果、ストレスを感じている時と同じように血行不良を招いてしまうことになるのです。
④食生活の乱れ

塩分やカロリーの高い外食が続いたり、添加物の多いインスタント食品の食べ過ぎ、糖分を多く含むデザートの食べ過ぎは血液をドロドロにさせて血流を悪化させてしまいます。好きなものをまったく食べないというのもストレスに繋がるのであまりよくありませんが、あくまでほどほどに。楽しむ程度にしましょう。
2. 頭皮の血流を促進させるストレッチ
血流を悪くさせてしまう原因にはさまざまなことが考えられますが、ストレス発散や日々の生活習慣の乱れを意識して改善していくことが大切です。しかし、日常生活を送りながらではなかなか難しいこともあるでしょう。そこで、即効性のある血流改善方法として取り入れたいのが"ストレッチ"です。ストレッチをすることで硬くなった筋肉を伸ばし、コリをほぐすことで血流を改善させることができますよ。そんなおすすめのストレッチ方法を集めてみました!
頭皮のストレッチにはマッサージが効果的

頭皮の血流を改善させるには、直接頭皮を刺激して揉みほぐすのが効果的です。圧迫法、強擦法、揉捏法などがありますが、花王ヘアケアの研究によると圧迫法が最も血流を増加させたという結果が出ています。
① 両手の指の腹で頭皮を掴んで、円を描くようにクルクルと回して、そのまま3秒間グッと指圧します。少しずつ指の位置を変えながら頭皮全体で行います。
② 人差し指と中指の腹で頭皮を引き上げるように左右のもみあげ部分を指圧します。少しずつ指を移動させて、生え際に沿って上がっていき、おでこの中心まで行います。中心まで行ったらそこから頭頂部にある百会というツボのところまでクルクルと小さな円を書くように指圧しながら移動させます。百会まで来たら、強めに3秒間指圧します。百会は両耳の最上端から上がった線と眉間の間から上がった線が重なるところにあります。
③ 指の腹をこめかみに当てて生え際から頭頂部に向かって頭皮を引きあがるように指圧していきます。少しずつ指をずらして行います。
④ 両手の指の腹を使ってリズミカルに満遍なく頭皮を弾きます。
⑤ 人差し指と中指を首の後ろの生え際のあたりにあるくぼみに当てて、顎を上げて3回指圧します。
頭皮マッサージについては、下記記事で図解で紹介しています。行うタイミングや注意点などもまとめてありますので参考にしてみてください。
肩こりを改善するストレッチで、上半身の血流が良くなる!
仕事柄デスクワークが多い人や、スマホをよく使うという人は肩こりを感じている人も多いでしょう。肩がこるとその周りの筋肉が緊張してしまうので、血流が悪くなってしまいます。そうなると心臓から送り出された新鮮な血液が肩や首の辺りで滞ってしまい、頭皮まで届きにくくなってしまいます。頭皮の血流を改善させるためには、肩こりを解消することが大切なのです。ここでは、肩こり解消に効果的な椅子に座ってできるストレッチとタオルを使ってできるストレッチをご紹介したいと思います!
椅子に座ってできるストレッチ

まずは、椅子に座ってできるストレッチからご紹介します。
① 椅子に深く座って、背筋を伸ばします。両手を背中に回して手のひらを合わせます。息を吐きながら肘を上げて、吸いながら下げます。これを5回繰り返します。
② 椅子に浅く座って、息を吐きながら上体を右にひねります。その時、右手を背もたれにかけて肩甲骨が動くのを意識して行いましょう。10呼吸キープして反対側も行います。
① 両足を大きく開き椅子に浅く座ります。両手は膝に添えます。この時、骨盤を前傾させて、肛門を後ろに向けるようにそらしましょう。猫背にならないように背筋は伸ばして胸を張ります。
② 右手で右ひざをおしながら、右肩を内側に入れて、顔は真後ろを見るように左側へひねります。首だけ向くのではなく、背中が伸びるのを感じられるように体幹からしっかりと向けるようにしましょう。3呼吸キープして反対側も行います。
椅子に座ってできるストレッチは、道具もいらず気づいたときにできるので、デスクワークの合間にも簡単にできて手軽ですね。背中の肩甲骨付近の筋肉の伸びを感じるように行えば、肩コリのもとを解消できますよ。1時間に1度くらい行えば適度にリラックスもできるので仕事の効率もアップ。白髪の原因になる自律神経の乱れも防ぐことができますよ。
タオルを使ったストレッチ

次に、タオルを使ったストレッチ方法。こちらはお風呂上りに行うのがおすすめ。体が温まって血行が良くなっているので、よりストレッチ効果がアップしますよ。
① 床にあぐらをかいて座ります。背筋をピンと伸ばします。
② 両手でタオルの端を持ちバンザイをするように上に伸ばします。
③ 肩甲骨が動くのを意識しながら肘を少し後ろに引いて頭の後ろに下ろします。
④ 10回を目安に行います。
① 足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立ちます。タオルの両端を持ちます。
② 両手を肩の位置まで上げます。タオルがたるまないようにしましょう。息を吐きながら肩甲骨から倒れるように意識して、手と頭を前に押し出します。お腹を凹ませて背中を丸め、腰や脇腹が伸びるのを感じながら20秒キープします。
ストレッチをしている間は、副交感神経が優位になってリラックス状態になるため、睡眠前に行えばより深くて質の良い睡眠をとることができます。質の高い睡眠は、美肌のためにも白髪ケアのためにもとても大事です。お風呂上りにするのを忘れてしまっても、睡眠前には行うようにしたいですね。
3. 白髪の予防と改善にストレッチを取り入れて◎

白髪の予防や改善には、髪の毛に色を付ける働きをするメラノサイトの活性化が必須です。そのためには、血流を促進させて頭皮の毛細血管にまで新鮮な血液を循環させる必要があります。
血流の促進には、直接頭皮を揉みほぐすのも効果的ですし、ストレッチで肩甲骨周りのコリをほぐし、肩こりを改善させることもおすすめです。
ストレッチは血流の促進だけでなくリラックス効果もあり、安眠やストレス解消につながり、自律神経の乱れなども予防することができるため、白髪の原因をいくつも解消することができます。ぜひ毎日の習慣にしてみましょう!
【本記事の要約】 白髪の原因の一つである血行不良を改善するため、ストレッチの重要性を詳しく解説しています。血流を改善することで、メラノサイトの活性化を促し、白髪の予防や改善に効果的なアプローチを提案しています。 血行不良を招く主な原因は4つあります: 1. ストレス 2. 運動不足 3. 睡眠不足 4. 不規則な食生活 血流改善のためのストレッチは大きく2つに分けられます: 1. 頭皮マッサージ: - 指の腹で頭皮を円を描くように刺激 - もみあげや生え際を指圧 - リズミカルに頭皮を弾く 2. 肩こり解消ストレッチ: - 椅子に座ってできる簡単なストレッチ - タオルを使ったストレッチ これらのストレッチは、単に血流を改善するだけでなく、リラックス効果もあり、自律神経の乱れを防ぎ、質の高い睡眠にもつながります。 最終的に、ストレッチは白髪の原因を多角的に解消する効果的な方法であり、毎日の習慣として取り入れることが推奨されています。 |